わたしのすきなもの /「ワンダー植草・甚一ランド」
公開日:
:
最終更新日:2018/12/04
Mr.Unoの「わたしのすきなもの」
2018/07/04更新
こんにちは
おはようございます
こんばんわ
管理業務サポーターの宇野です。
アパレルメーカーのスタッフさんの感性を刺激するモノ・コト・ヒトをご紹介する
という趣旨の当ブログ。
今回は、日本版「ぼくの伯父さん」こと植草甚一のヴァラエティ・ブック
「ワンダー植草・甚一ランド」をご紹介します。
1ページ目から最終ページへ順に読み進む、というルールのない本。
「ジョニーウォーカーの黒ラベル」を使った
シュールでユーモラスなコラージュの表紙をはじめ
実に瑞々しい感性で、映画、ジャズ、ロック、ミステリー、ファッションや
都市の風俗について描き、それにまつわる雑文が手際よく編集された
ヴァラエティ・ブック。
この人のエッセイは、書こうとしているテーマ や 出来事を書くきっかけ が、
とても自然体で、まるで喋るように書いてある。
誰もが入りやすく、読みやすいが、部分的に読み捨てることも容易い。
今日の雑誌のコラムやブログに使われている「普通の文体」「饒舌文体」
の基本形を作ったのは、この人なのではといわれる所以がここにある。
興味を惹かれ、ネタとして使えそうなものを切り貼りする。
無秩序なものを秩序化して オリジナル・ワン なものに仕上げられた口絵。
ウィリアム・バロウズのカットアップの手法にも通じるような編集術は
今日の音楽のリミックスやマッシュアップといった感覚に通じるもので
この辺りがヒップホップ以降の若者達にも支持される要因なのだろう。
本は大好きなのに、長編小説を最後まで読み通せない
「集中できない」わたくしは
この本を 拾い読み、摘み食い をして
植草甚一のとても若い甥のひとりになった。
次回は、エリック・ロメール監督の映画「海辺のポーリーヌ」を取り上げます。
宇野圭助
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