製品袋・納品袋にもサスティナブルが必要なの?

公開日: : 最終更新日:2020/08/19 サスティナブル資材, 付属のこと, その他のこと

スポーツファッションアドバイザーの片山です。
長い梅雨が明けた途端に真夏の暑さが連日続いています。お盆も明けましたが、まだまだ暑さは続きそうですので、体調管理に気をつけて乗り越えていきましょう!

さて、レジ袋が7/1から有料化になりました。理由としては、海洋プラスチックゴミ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩になります。レジ袋の有料化を通じて、マイバッグの持参などを促して消費者の意識を高めるということが目的になっています。

今回はそんな流れからの、サスティナブルの製品袋(納品袋)についてご紹介します。製品袋は縫製工場から物流倉庫までの間や倉庫から店頭までの間に洋服を汚れから守るための袋です。消費者の手に届くまでには廃棄されてしまうことの多いのが製品袋です。

地球環境の改善に必要な行動

近年「海洋プラスチック汚染」などの問題により、プラスチック製品の見直しを考える企業などが増えています。解決は非常に難しい問題ですが、環境に掛ける不可を軽減させる方法は少しずつ明らかにり、様々な業界において取り組んでいる企業が増えてきました。

今の地球環境の改善に何が必要かを下記、大きく分けました。

  • ごみを減らす
  • Co2の排出量を減らす

ごみを減らす

プラスチックごみを減らす方法は大きく分けて下記の3つが考えられます。

リデュース

ゴミを減らすこと。薄くしたり小さしたりすることで排出量を減らすことは可能ですし、原料の一部をリサイクル原料に置き換える方法もあります。

リユース

再使用のことです。例えば、すでに日常に浸透しているシャンプーや洗剤の詰め替え用がこれにあたります。初めにボトルをを購入すればボトルを何度も使えます。

リサイクル

再利用のことです。リユースに似ていますが、原料に戻して違うものとして生まれ変わらせるという意味ではリユースとは異なります。どちらにしても、ごみを減らすことです。

要するに使い捨ての大量消費を控えよう!という考え方です。製品袋もなるべく使わない、何度も使う、再生プラスチック原料のものを使うなどの対応が必要になってきます。

CO2の排出量を減らす

最近は海洋プラスチック汚染が問題視されておりますが、温暖化も以前から騒がれている大きな問題です。燃やした時のCO2を減らす事も大変重要なことです。製品袋の生産時の工程削減でCO2排出量を削減したり、植物由来の原料を使うことで、原料の植物がCO2を吸収することを踏まえカーボンニュートラルしたり、いろいろなCO2削減策も出てきています。

 

製品袋に使われるエコ素材について

再生プラスチックフィルム

日本でのプラスチックの再生率は決して低くなく、すでに再生プラスチックが使われている製品袋も数多く存在します。そんな再生プラスチックのメリット・デメリットは下記の通りです。

≪メリット≫

・廃棄物になるはずの物が製品となるため、ごみを減らすことができる。
・場合によってはコストダウンになります。

≪デメリット≫

・製品の強度や透明度が落ちる
・廃棄物を混ぜるため、安定した混率を保ちにくい。

 

ビニロンフィルム

ビニロンフィルムは繊維用として開発された日本独自のフィルムで古くから使用されています。原料には有害性の極めて低いポバール(PVA)を使用しています。焼却時にダイオキシンや、酸性雨の原因となるSOxが極めて発生しにくいフィルムです。

厚さ0.04mm 両面テープ付き

 

厚さ0.03mm ボタン付き

 

植物由来原料フィルム(バイオマスマーク)

植物由来の原料=バイオマス(サトウキビやトウモロコシ由来が多い)を使用することにより表示することができるのがバイオマスマークです。

バイオマス素材も焼却時にCO2を排出しますが、植物の成長過程で光合成によりCO2が吸収され結果的にCO2の排出量が±0になるカーボンニュートラルという考え方のサスティナブル素材です。

植物由来(バイオマス)を10%含む製品袋

 

生分解性フィルム

植物由来で生分解性のある環境にやさしいプラスチックを使用した製品袋もあります。製造過程でポリエチレンやポリプロピレンなどの非分解性プラスチックに「P-Life」を添加することによって、生分解性プラスチックとなります。

※P-Lifeとは、酸化型の生分解促進剤です。詳細は公式ホームページ(http://www.p-lifeasia.com/)からご覧いただけます。

通常のバイオマス製品の使用でも、上述した通り焼却廃棄において「カーボンニュートラル」の観点からは環境にやさしいのですが、生分解性プラスチックを使用することで、燃やさなくても微生物によって水とCO2に分解できるため、2重の環境配慮対策となります。

生分解性のある製品袋

 

まとめ

以上紹介したようなサスティナブルな成分を多く含むほど袋の耐久性が維持できなくなります。海外では、日本より多くの成分で作っているそうですが、海外では製品袋が破れている事を気にしないのでできるのです。一方、日本ではそうはいきません。製品袋が破れているだけでもクレームや返品になる可能性があるので、環境に良くても耐久性の悪い製品は作成しません。廃棄してしまうものだから、多少の破れなどいいのではとも思いますが、今までの商習慣、過剰包装が当たり前な国柄なのを考えると、その意識を変えるのは難しいと思います。しかし、環境負荷を軽減させる取り組みは重要な課題です。できるところから少しづつ取り組んでいけたらと思います。

製品袋もサスティナブル素材100%は機能的・コスト的に難しくても、10%、20%でもいいので使用することが環境への小さな、しかし確実な1歩になるのではないのでしょうか。

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片山 大輔

スポーツファッション担当の片山と申します。
2019年に入社致しました。
多くの知識を身に付け、お客様に役立つ情報を
発信・提供出来るよう日々勉強しております。
宜しくお願い致します。

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