見たことがない!おすすめボタン後加工Vol2~蒸着メッキ・ABS樹脂・オーロラパール~
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最終更新日:2020/01/29
今さら聞けないファッション資材のこと, ボタンのこと, 加工のこと, 付属のこと
スポーツカジュアルファッションサポーター桑室です。
今年のお正月はいかがお過ごしでしたか?
私は品川神社にお参りして、その足で箱根駅伝を沿道から応援するのが習慣になっています。応援といっても一瞬で過ぎ去っていきますが・・・
テレビで観ていると沿道で小旗を振って応援する光景が映っていますが、先導車からは旗を振らずに声援を送るようアナウンスしていました。理由は旗の音しか聞こえないからだそうです。選手と近い距離で応援する時は声援の方が励みになるようです。
さて今回は前回に引き続き、ちょっと変わったボタンの加工を紹介させていただきます。
前回のお話はこちら↓
蒸着メッキ加工
通常耳にする「メッキ加工」は主に電気メッキのことで、メッキしたい元素のイオンを含む電解液にメッキしたいものを浸し、電気分解を行うことにより表面が金属の薄膜に覆う加工です。
対して蒸着メッキは真空中で皮膜(メッキ)したい材料を原子あるいは分子の大きさにバラし、その気体を対象物の表面にとばすことによってメッキ加工を施します。
つまり、気体を対象物に当てて、その気体の原子あるいは分子が表面で冷却され液体状態を経て皮膜となります。この際、気化した原子、分子の酸化防止あるいは不純物の混入を防ぐため真空状態で加工します。
メッキ後にクリア塗装をしてメッキの剥れを防止する必要があります。玉虫調に蒸着メッキしたボタンは加工方法の特性から色の付き具合に個体差が生じます。
以下の蒸着メッキ加工したボタンのサンプル画像です(ボタンに刻印されている文字を一部見えにくくしております)。基本別注扱いですが、定番化されているものもあります。詳しくは当社営業にお問い合わせください。
透明のポリエステルのシャツボタンに蒸着メッキを施したもので、オーロラ調の色合いになっています。
次は薄グレーのポリエステルボタンをベースに玉虫調の仕上がりになっています。
黒のポリエステルボタンではメッキ色がより強調されます。
ABS樹脂のメッキ加工
ABSとは、アクリロニトリル(A)、ブタジエン(B)とスチレン(S)の合成樹脂で、ポリアクリロニトリルの耐熱性、剛直性、耐油性、耐候性と、ポリブタジエンの耐衝撃性、ポリスチレンの光沢、電気特性、成型性を合わせ持った優れた素材です。
特に加工のしやすさ、メッキ性の良さから樹脂メッキ用素材として幅広く活用されています。金属ボタンの重厚感がありつつも軽いのが特徴です。
オーロラパール塗装加工
アクリル樹脂のボタンに塗装を施したもので、名前の通りオーロラの輝きが特徴です。取り扱いには注意が必要で、高温アイロンやスチーム、プレスや摩擦などはNG。ドライクリーニングも避けて下さい。
写真は透明のアクリルボタンにオーロラパール塗装をしたものです。現状この3品番が定番アイテムとしてラインナップされています。
終わりに
普段あまり見かけることないボタンに仕上がる特殊なボタンの後加工を2週に渡って紹介してきました。
いかがでしたでしょうか?気になる加工はありましたか??
ボタンを少し変えるだけでも洋服のイメージが大きく変わるものです。あまり見かけないボタンを付けることで、他との差別化できる上、オリジナリティも上がります。ボタンの後加工で洋服の付加価値をあげてみてはいかがでしょうか。
少しでも気になった方は下記よりお問い合わせまで♪
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桑室正
2010年から4年間上海に駐在していました
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