ジャガードとは?~ジャガードの種類、発注の際の注意点~
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最終更新日:2019/12/12
テープ・リボン・コードのこと, リブのこと ジャガード,フルジャガード, セミジャガード, 編み, 織り
こんにちは!スポーツファッションサポーターの野崎です。
先月、旅行で宮古島に行ってきました~。
シュノーケルをしながら海の生き物を見つけて楽しんでいたのですが、なんと、「高瀬貝」「黒蝶貝」を発見しました!「高瀬貝」「黒蝶貝」は貝ボタンによく使われている貝なのですが、生きているのを見たのは初めて・・!! とても感動しました。
そして、養殖だったとしても、貝ボタン1つ作るのにも命が使われているんだなあと感じました。貝ってあまり生き物な感じがしませんが、よく見るとえらがあったり、2枚貝は触るとビックリして引っ込んだりと、ちゃんと生きているんです。笑
生き物に感謝して仕事をしなければ・・、と感じた1日でした。
今回は、前回に引き続きジャガードについてのお話です。
前回の記事はこちら↓
ジャガードの種類
織りにも編みにも、ジャガードは大きく分けて2種類あります。
それが「フルジャガード」と「セミジャガード」です。
織物の場合、フルジャガードでは、約520本もの針が全て独立して動きながら織っていきます。(針の本数は織機によって違います)
それに対しセミジャガードは、約200本の針が動くため、織ることができるジャガードの柄の巾が、「フルジャガード」よりも狭くなります。
横編みのフルジャガードでは、文字を入れることができ、セミジャガードでは、メッシュなどの簡単な模様、スティッチを入れることができます。
ジャガードの機械で柄が無い無地の編み物(織り物)を作ることもできますが、針が独立で動いているため編み目(織り目)が汚くなってしまいます。
※「フルジャガード」「セミジャガード」の使い分けは作りたい柄や、機械の混み具合(納期)によってメーカーと相談する必要があります。
ジャガードの特徴
【編み】
3種類の編み方(横編み、経編み、丸編み)は、それぞれ特徴があります。
横編みは、糸本数が少ないため、生産性が悪いですが、小ロット対応に向いています。
それに対して経編み、丸編みは、糸本数が多いことが特徴です。
また、ジャガードは織りや編みで柄を表現するため、プリントに比べてデザインの表現は粗くなってしまいます。(それもジャガードの『味』ではあるのですが)
できあがりの見え方はドット絵のようなイメージで、綺麗なカーブや細かい柄を出そうとするとどうしても限界があります。
また、細幅のテープを作りたい場合は、広巾の機械だと耳が汚くなるため、専用の巾が細い経編(たてあみ)の機械を使います。
経編機(たてあみき)は、織機よりもメッシュが作り易いことが特徴です。メッシュの穴をあけたい部分は糸を横に逃がしてしまえば、簡単に穴をあけることができるからです。子供服のパンツのウェストなどに使われているボタン穴が開いているボタンホールゴム(コメッツ(COMEZ)など)も、この手法で作られています。
経編機で作られたメッシュは、通常の編み物と使っている糸の本数は変わりません。(糸をまとめて寄せているだけなので)そのため、見た目は軽く見えますが、実際はメッシュと通常の編み物の重さはさほど変わりません。また、横編みだけ唯一、整形編み(形をかたどりながら編んでいく手法)をすることができます。
【織り】
ジャガード織り物は、縦糸を横糸で留めていくのが特徴です。その為基本的には横糸は1色となり、テープや生地のミミの色=横糸の色となります。
また、そのミミを綺麗に見せるため、ナイロンやポリエステルの留め糸が入っている場合もあります。
編みで作成した物よりも仕上がりが薄く、かつ細かい柄まで表現でき、1回で大量の生産が可能です。
さらに、ストレッチ性のある織り物は、伸縮性を持たせるため、伸ばしながら織っていき両端にもゴムを入れる事で波うちを防いでいたりもします。
発注の際の注意点
上記にもありますが、まずは柄の表現にある程度の制限があります。表現の滑らかさや綺麗さは、やはりプリントの方がクオリティの高いものが作成できますし、希望の柄を忠実に表現できない可能性もあります。
また、織りも編みもですがどうしても無地の素材よりも納期がかかってしまいます。ジャガードは柄を出す関係上どうしてもできあがっていくスピードが遅いです。
さらに、ジャガード機械自体がハイコストのものですので機械の絶対数が少なく、機械が空くまで時間を頂いてしまう可能性も高いです。柄の作成・修正にも時間がかかります。
納期には余裕を持っての発注をお願いします。
ですが以上の特徴を踏まえて頂ければ、プリントには無い高級感のあるオリジナル資材が作成できますよ。
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Yuka Nozaki
2018年新卒で入社しました。
お客様に、ものづくりがもっと楽しくなるような、付属の魅力を伝えられる営業になれるよう、日々勉強をしております。
休日は絵を描いたりやピアノをして過ごしていて、自分自身も何かを作ることが大好きです。皆さまのお役に立てるよう、精一杯頑張ります!
どうぞよろしくお願い致します!

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