ファスナーの後付けできる引手いろいろ
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最終更新日:2019/12/12
今さら聞けないファッション資材のこと, ファスナーのこと, 付属のこと
こんにちは。スポーツファッションサポーターの大平です。
ボタンはスーツやジャケットの“顔”をつくると昔からよく言われてきました。
そういう意味で言うと、ジップアップのカジュアルウェアやスポーツウェアの“顔”をつくるのは、まさにファスナーの引手なのです。
今回はファスナーに後から付けられる後付け引手(あとづけひきて)をご紹介していきます!
ファスナーの後付け引手とは
読んで字のごとく、ファスナーを上げ下げする際に手で引く部分がファスナー引手です。
私たちはファスナーと一体になっている上げ下げする部分全体を「スライダー」と呼びます。スライダーの選び方については前回の記事を参考にしてください。
それを装飾したり、引っ張りやすくするために後付けで取り付けるものを「後付け引手」(もしくは単に「引手」)と呼ぶことが多いです。
英語で“Zipper Puller”なんて言うとちょっとかっこいいですw
前回の記事はこちら↓
後付け引手の種類
・メタル引手
メタル引手はダイキャスト製のものが多く、メッキによってシルバーだったりゴールドなどの色を展開しています。
カジュアル系によく合い、高級感があるのが特徴です。型から作ってブランドロゴを凹凸で表したり、型を作らなくてもレーザーで刻印を入れたりもできます。
・合皮引手
合皮を型抜きし、ステッチ留めした引手(写真上)や型抜きしてカシメで留めるタイプ(写真下)などがあります。
カジュアル系、特に秋冬のウェアによく合います。こちらも高級感が出ます。
型押し、プリントなどでブランドロゴも入れられます。
・本皮引手
本皮(牛皮)を使った引手です。
よりカジュアルっぽく、高級感もでます。
ただ染色堅牢度や、耐洗濯性が弱いので注意が必要です。
・シリコン引手
スポーティーなイメージが強くなるのがシリコン引手です。
摩擦係数が高くなり、グリップ力があるので掴みやすく滑りにくいのが特徴です。その特徴を活かしてアウトドアウェアやバッグなどにも使われています。
型から作成すれば立体感のあるロゴやマークなども入れられます。
・ポリウレタン引手
こちらもスポーティーなポリウレタン樹脂製の引手です。よく欧米のアウトドアブランドのファスナーに使われています。
日本国内ではシリコンの方がメジャーでポリウレタン引手はあまり生産されておらず、台湾や中国をはじめとしたアジア圏での生産が多いです。
カッコよく引っ張りやすいので最近は特に人気が高いです。
型を作成してオリジナルの形状にしたりロゴを入れたり、またレーザーなどでのマーキングも可能です。
新しい引手
これまでの手法にはない新しい後付け引手も出ています。
・ヌンチャク引手/シュリンクチップ引手
コードの先をシリコン、ポリウレタンで加工をしたものを引手として使用します。
これも最近流行っています。かっこいい!
・ディップチップ加工引手
こちらもコード先の新しい加工です。
コードを樹脂に「ディップ(液体に少し潜らせる)」して加工することからこの名前になっています。
・イミテーションシェル引手
貝を染色したような雰囲気のポリエステルせいの引手です。
技術の発達で本当の貝により近く、とても美しい引手です。春夏のアイテム合いそうですね。
後付け引手の取り付けについて
後付け引手の取り付けですが、コードタイプの引手や紹介したシリコン引手などは既存のスライダーの引手部分の穴に通して付けることができます。
一方でメタル引手や合皮引手などの頭の部分が金属の輪になっているタイプの引手はYKKのスライダーでCAやCFと言われるタイプに差し込むようになっています。
より一体型になるZA,ZFのスライダーもあります。
CAに付くのか、ZAに付くのかは引手のカタログに明記されています。明記されていなければ私たちにお問い合わせください。
いろいろと後付け引手の種類を見てきました。
通常のスライダーでも洋服の機能的に問題ないのですが、後付けの引手を付ける事でデザイン的に差別化を図ったり、ファスナーの開閉をより容易にしたりすることができます。
ぜひ、後付け引手を試してみてください!
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大平健太郎
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