サイジングってなぁ〜んだ?
毎日蒸し風呂のような天気が続いていますね。
夏は好きですがこの暑さはいつまで続くのでしょうか…
私が子供の頃は30℃を越えたら暑いと言っていましたが
最近は30℃くらいだと若干涼しく感じてしまうテキスタイル担当の瀧澤です。
今年はぬか床を毎日かき回しています。
いつも面倒なので冷蔵庫に入れてついつい忘れてしまうので
冷蔵庫に入れれば毎日混ぜなくても済んで楽ちんなのですが
やっぱりぬか床は毎日混ぜた方が絶対美味しいです!
さて
いきなりですが
サイジングって?
サイジング…聞きなれない言葉ですよね。
サイジングという言葉をネットで検索すると色々な意味が出てきます。
・プレスなどで素材の寸法を出すこと
・製紙工程で紙を補強したりする目的の原料を混入すること
・ファッションでは最適なサイズを設定すること
サーバーサイジングなんて言うシステム関連の用語もあって
なんだか良くわかりませんが
織物製造でもサイジングといういわゆる業界用語が使われています。
織物のサイジング行程とは
織物製造でサイジングとは縦糸に糊付けする行程を言い
撚糸→整経→サイジングの順で行なわれます。
織物を製織する時には縦糸を上下させてその間に緯糸を通して織って行きますが
繊維の種類によっては何度も上下を繰り返すことで摩擦などによって経糸が毛羽立ったり、切れたりしてしまいます。
これを防ぐために縦糸に糊を付ける工程が必要で、
業界の用語でこの工程をサイジングと言っています。
(画像はネットよりお借り)
まあ画像を見ても良く判りませんがΣ(゚∀゚ノ)ノ
経糸の糊付けは麻やシルクなどの毛羽立ちやすい性質の天然繊維を
美しい織物に仕上げる為に重要な作業です。かつては糊の原料は海藻から採れるフノリや
穀物等のデンプン糊、動植物油等を繊維の種類や用途に合わせて使用していました。
現在では合成繊維の非常にハイカウント(細い)の糸使いや高密度の織物がどんどん進化している上に、
織機も1分間に1000回も経糸を上下させて緯糸を打ち込めるような高性能の機種が導入されて、
縦糸につける糊の種類もアクリル系樹脂・ポリエステル系樹脂・ポリビニールアルコール等の
合成水溶性ポリマーや天然由来の素材に化学的な処理をして使いやすくした糊が使われています。
サイジングは織物の仕上がりや風合いにも影響を与える非常に重要な工程なのです…
今回は終り方もいきなりです。(笑)
早よ〜BEER買いに行こう♪(日曜ですからね〜)
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では~

TAKIZAWA
生地のことなら何でもお聞きください。趣味がトレッキングや山登りなので、アウトドアウェアにもちょっとだけ詳しいです。「テキスタイルコラム-Textileから見た世界」を担当しています。私のミッションは失われつつある美しい地球環境を500年後の子孫に残すこと…誇大妄想Innovatorです(笑)

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