エコテックス資材の紹介
公開日:
:
最終更新日:2020/02/18
今さら聞けないファッション資材のこと, サスティナブル資材, アパレル業界のこと
こんにちは。ナベです。そろそろ春の訪れを感じますね。
春と言えば桜!
いまから開花が待ち遠しいですね!
皆様のおすすめの桜スポットはどこでしょうか?
僕は個人的に目黒川沿い、もしくは千鳥ヶ淵周辺がおすすめですね~。
街並みや風景も含めてなんか空気感といいますか、香りというか、味というかうま味?的な?なんというか…
…ごめんなさい。おしゃれ桜スポットに精通しておりません。
桜はどこで見ても綺麗です。日本に生まれてよかったです。
さて無駄な話はさておき、前回のブログでエコテックスについてのお話をさせて頂きましたので、今回はエコテックス資材を紹介していきます。
前回のブログはこちらから↓↓
認証を受けている資材にはどのようなものがあるのか
エコテックス認証を受けている資材は糸から始まり、染料・生地・芯地・テープ・ファスナー・ネームなど洋服を作る上でほとんどの資材をカバーしています。資材だけでなく洋服製品で認証を受けている例もあります。
もちろん世の中にある資材すべてがエコテックスの認証を受けているわけではありません。
従って、エコテックス認証の洋服にするには資材一つひとつ(あるいは原料)に認証を受けていなければならないのです。
そうなるとエコテックス認証の資材を使用したい場合、どのように依頼すればいいでしょうか。
実はエコテックス認証を受けている資材はweb上で公開されています。
しかしながら具体的な品番までは掲載されてはいません。情報がない状態から資材を選びたい場合、下記のようなプロセスを経る必要があります。
1.使いたい資材の種類を決める ex.テープ等
↓
2.認証を受けているメーカー(会社名)を選ぶ
↓
3.認証を受けている資材(品番、商品)を選ぶ
最近ではエコテックス認証を受けている資材も増えています。
気になる資材があれば品番を指定して調べてもらうのも手段の1つです。
※Webで掲載している資材は国内の資材に限ります。
エコテックス認証を受けている商品の簡単な見分け方は?
紹介した資材選びのプロセスでは現段階では少し時間がかかってしまうのが少々ネックです。
ただ、資材によってはサンプル帳にエコテックスのマークが記載されているものもあるので、それを参考に選ぶとよりスピーディーに資材をお選び頂けます。
ただし、そこには落とし穴が有り、サンプル帳にはエコテックスマークが表示されいても期限が切れていて認証外の商品も中には有ります。
前回のブログでもご紹介いたしましたが認証登録の期間が1年単位なので更新をしないケースもあるためです。
海外であった悪質な例だと認証書を偽造していたり、他の認証書を無断で流用していたという話もあります。
使用前に最新版であるかどうかを確かめることをお勧めします。
では具体的にどのような資材が有るのかご紹介いたします。
【ボタン】
ボタンは材料でエコテックス認証を取っているケースが多いです。
メーカーによって特定のアルファベットがつく品番の資材が対応していたり、サンプル帳にマークを付け、それが認証品である目印となっている場合もあります。
ここでは、アイリスさんのサンプル帳を例にご紹介します。まずは、このサンプル帳ではエコテックスのマークがわかりやすく記載しております。
次は、バイオマスを原料に使用したボタンでネオエコ資材です。
全体的にグリーンな印象です。
お手元のアイリスさんのサンプル帳にエコテックスマークが記載されていなくてもご安心下さい。
アイリスさんのサンプル帳では以前のサンプル帳でも[S-100]という文言が掲載されていればエコテックス認証品です。
【裏地、生地、スレーキなど】
裏地とスレーキでは資材での認証というよりも染色工程で取れていたり、認証が取れている生機を使用していたりと作成工程で認証が取れているものが多いです。こちらも使用になる品番を確認してからの使用をお勧めします。
こちらはシレー加工のかかった撥水の生地となります。
こちらはクールマックスのメッシュです。
こちらはT/Cスレーキです。
【その他の資材について】
テープなどはサンプル帳にエコテックスのマークの記載が有る場合や工場で認証を受けているケースが多いです。他にもファスナーや金属ホック類(ドットボタン)などは使われる素材や、メッキの色によって対応商品が異なってくるので都度ご相談下さい。
最後に…
詳しくは紹介しきれませんでしたが、エコテックスにはMADE IN GREENといった認証が有ります。
これは厳格なエコテックスの基準をクリアしている他に、QRコードを読み取ればどこの国でどの工場で生産されたのかサプライチェーンを確認することができるというものです。
アパレルではどちらかというとそういう生産背景をブラックボックスにしていたのですが、今後はこういった背景もオープンにしていく動きが強まってくるのではないかと思われます。
今回、ブログでご紹介した資材はエコテックス認証資材のごく一部です。アパレル業界を取り巻く環境はめまぐるしく変化をしています。
特に2015年に採択されたSDGs(エス・ディ・ジーズ=持続可能な開発目標)を基に今まさに全体的な流れもエコやサステイナブルという方向に変わろうとしています。
そんな環境変化の中で、まず何から始めればいいのか?目先の売上や利益だけを求めるのでなく、持続可能な行動を増やしていくことがまず第一歩だと思います。
2回に渡りエコテックスについて紹介してきました。皆様の何かのきっかけになれば幸いです。
以上エコテックス認証資材のご紹介でした~
お問い合わせはこちら

渡辺瑛介
私の特徴はデカイ!噛む!おでこ広い!
デカイ!です
千葉県出身ですが今は東京の川の近くに住んでます。
みんなとジョイジョイするのが好きです!
宜しくお願いします。

最新記事 by 渡辺瑛介 (全て見る)
- 付属のプロが教えるヴィンテージファスナーのここだけのお話 - 2020年10月13日
- 洋服を作るためのサステナブルな資材選びの2つのポイント - 2020年3月25日
- リフレクター(反射)資材について~再帰反射の仕組みと効果~ - 2019年12月18日