クルミボタンの種類と注意点
こんにちは!クロップオザキの社長の尾崎です。
今日、以前いた本社ビルの前を通ると、もう更地に!うーーー、寂しい!しかも、意外に敷地、狭かったんだな。ここはマンションが立つ予定です。この辺りはマンションの建設ラッシュ。交通の便がいいですからね。
さて、今日のお話はクルミボタンのこと。クルミボタンと聞いて、ナッツのクルミ(胡桃)を思い浮かべた人いますか? 正常です(笑)私もこの業界に入った当初、「クルミボタン」はクルミで出来ているボタンだと思っていました(笑)言わずもがな、クルミボタンは、クルミで出来たボタンではなく、生地を包んだボタンのことです。今では100円ショップでクルミボタンを作るキットがあるくらい、一般的になってきているボタンです。今日はそのクルミボタンの種類と発注の注意点をご紹介します。
クルミボタンとは?
クルミボタンとは、生地を包んだボタンのことです。漢字で書くと「包み釦」で、英語だと「Covered Button」です。主にレディースのブラウス、スカート、ジャケット、ニットで使われます。身生地と同じ生地を使って作ることが多いですが、ニットだとサテン地を使ったクルミボタンを作ったり、無地のブラウスに花柄の生地を使ったクルミボタンをデザイン的に使ったりもします。
クルミボタンの種類は?
裏足クルミボタン
クルミボタンはその生地を包む土台の形状で形が変わります。一般的によく使われる形状を紹介します。一番よく使われるのが、平(ひら)クルミ。そして、フラットクルミ、ハーフトップ。真上から見ると、どれも丸く裏足のボタンです。
しかし、横から見るとその違いがわかります。まず、平クルミ。「平」と言いつつ、横から見ると真っ平らではないのが、ややこしいところです。少し丸く膨らんでいます。
そして、平クルミよりだいぶ中央に向かってモッコリしているのが、ハーフトップ。小さいサイズがよくレディースのブラウスやニットで使われます。カワイイ形です。
ハーフトップより、更にモッコリしていて、半球に近い形状なのがトップクルミです。ボーリュームがあります。
他によく出る形状なのが、ロータスクルミ。2つのパーツを組み合わせています。内側と外側と違う生地を使うのも可能です。
表穴クルミボタン
表穴のクルミボタンで一番よく出るのが、リネンクルミ。これはボタンホールにハトメが付けられているクルミボタン。2つ穴、4つ穴を選べる他、ハトメのメッキ色もシルバー(ニッケル)、ゴールド、黒ニッケル、アンティークゴールドなどがあります。
厚手リネンクルミになると、直径42㎜の大きさまであります。こんなに大きなボタンは滅多に見ませんね!
その他の形状
上記以外では、ABS樹脂とクルミボタンを組み合わせたもの。シャネルスーツなどに使われていますね。
こんな花びらの形をしたものもあります。
クルミボタンの生地はどれくらい必要?
よく聞かれる質問で、クルミボタンの生地はどれくらい必要かというもの。おおよそですが、欲しいサイズの倍四方の生地があればいいと言われます。例えば15mmのボタンを作りたければ、3cm四方あれば一つできる計算。ただし、生地を多く使用するトップクルミやロータスクルミなどはもっと必要になります。詳しくはお問い合わせください。生地幅と必要個数を教えていただければ、必要な生地の量を計算もできます。
クルミボタンの注意点
クルミボタンを発注する際の注意点が2点あります。
- 検針器対応品か確認。クルミボタンの足はアルミ足をよく使っています。基本的に検針器対応になっていません。検針器対応にしたい場合は、ナイロン足を利用することをお勧めします。
- 生地の厚さを確認。生地が薄過ぎると、生地が切れてしまったり、中の土台が透けてしまいます。中に芯をかませたりする必要があります。一方、厚過ぎると包むことができず、土台がはまらない、もしくは一時的にはまっても、外れてしまう場合があります。薄い場合も、厚い場合も、まず、サンプルを試しに作って確かめてください。
まとめ
今回はクルミボタンの種類を紹介してきました。クルミボタンは普通のボタンとは違う味を出すことができます。共地なら同色染めよりも、生地と一体化します。デザイン的に違う生地を使った場合は、オリジナル感が強まります。クルミボタンは納期的にそれほど時間が掛かりませんし、コスト的にもリーズナブルなので、次回SS向けのデザインに使ってみてはいかがでしょうか。
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尾崎博之
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