キルティングについて~中綿・スパンボンド、柄の種類~
こんにちは、テキスタイルOEM担当の岡です。
今日は花散らしの雨です。お花見はもうお済みでしょうか?
前回のブログでは、キルトとは何か、最近人気の縫わないキルティング、シームレスダウンについてののお話をしました。
前回の記事はこちら↓
前回に引き続きキルティングについてのお話ですが、今回はキルトを構成する中綿、スパンボンド、そしてステッチの柄について紹介します。
中綿について
キルトは板状の中綿(なかわた)で厚みを選択して、生地とスパンボンドと一緒にキルティングします。
中綿の厚みは平方メートルあたりのグラム数で表示され、そのグラム数で厚さが変わ理、使用したい厚さを選びます。
メーカーによって展開している規格が違いますが、キルティングとして使用する場合、40g〜120gくらいのものがよく使われます。
近年、環境保護に対する意識が高いアパレルメーカーや一般消費者が増えていて、ダウンの代替えとして、機能付きの中綿の問い合わせも増えています。
詳しくは、以前の中綿についての記事をご覧下さい。
中綿の記事はこちら↓
機能付き中綿は、断熱、保温性、軽量性、撥水性、通気性、収納性に優れています。
アメリカ国軍の要請で開発されたプリマロフト、3M社のシンサレートなどが特に知名度が高く、聞きお覚えがあるのではないでしょうか。
また、アウトドア、スポーツ系テイストの流行でストレッチ素材の製品が増えています。
弊社でも速乾・発熱機能のストレッチ中綿を開発中です!
スパンボンド(不織布)について
キルティング加工後に生地から中綿が出てこないように、生地と中綿の間にスパンボンド(不織布)を挟んでステッチをかけます。
スパンボンド(不織布)とは字のごとく、織らない生地です。
様々な製法がありますが、例として、繊維をランダムに重ね、接着剤で固めてシート状にします。
縦横に糸を使って作る布とは違うので、寸法安定性に優れ、安価に大量生産が可能です。
衣料品だけではなく、自動車、建設・土木、医療等様々な分野で使用されています。身近なものではマスクに使われています。
織っていないので生地の織り目との間に隙間がなくなり、中綿が出てくるのを防ぐことができます。
柄について
日本国内でキルト柄を指定する場合、柄見本から選びます。何十種類もあり、柄を選ぶのに迷ってしまいます。
もちろんこだわりのオリジナルデザインのキルトも作成可能です!
定番のダイヤ柄キルトに加え、最近はオニオン(ひょうたん)キルトのお問い合わせが増えています。
変わった柄のキルトも、他製品との差別化に良いですね。
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変わった柄のキルト(コンピューターミシンキルト)
まとめ
今回のブログでは、キルティングで使用されている、中綿・スパンボンド、またキルティングの柄についてお話させて頂きました。
キルトはその組み合わせによりいろいろな表現が可能な上、中綿により機能性も出すことができます。この秋冬物のデザインに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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岡善一

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