キルティングについて~中綿・スパンボンド、柄の種類~

公開日: : 最終更新日:2019/12/12 縫製のこと, 加工のこと, 裏地・芯地のこと

こんにちは、テキスタイルOEM担当の岡です。

今日は花散らしの雨です。お花見はもうお済みでしょうか?

前回のブログでは、キルトとは何か、最近人気の縫わないキルティング、シームレスダウンについてののお話をしました。

前回の記事はこちら↓

コートやダウン・中綿ウェアに使われるキルト、キルティングの基礎知識

前回に引き続きキルティングについてのお話ですが、今回はキルトを構成する中綿スパンボンド、そしてステッチの柄について紹介します。



中綿について

キルトは板状の中綿(なかわた)で厚みを選択して、生地とスパンボンドと一緒にキルティングします

中綿の厚みは平方メートルあたりのグラム数で表示され、そのグラム数で厚さが変わ理、使用したい厚さを選びます。
メーカーによって展開している規格が違いますが、キルティングとして使用する場合、40g120gくらいのものがよく使われます。

40g/㎡の中綿

80g/㎡の中綿

120g/㎡の中綿

近年、環境保護に対する意識が高いアパレルメーカーや一般消費者が増えていて、ダウンの代替えとして、機能付きの中綿の問い合わせも増えています。

詳しくは、以前の中綿についての記事をご覧下さい。

中綿の記事はこちら↓

ダウンと中綿の違いと特徴について、ダウンに近い粒中綿について



機能付き中綿は、断熱保温性軽量性撥水性通気性収納性に優れています。

アメリカ国軍の要請で開発されたプリマロフト、3M社のシンサレートなどが特に知名度が高く、聞きお覚えがあるのではないでしょうか。
また、アウトドア、スポーツ系テイストの流行でストレッチ素材の製品が増えています。

弊社でも速乾・発熱機能のストレッチ中綿を開発中です!

スパンボンド(不織布)について

キルティング加工後に生地から中綿が出てこないように、生地と中綿の間にスパンボンド(不織布)を挟んでステッチをかけます。

スパンボンド(不織布)とは字のごとく、織らない生地です。

様々な製法がありますが、例として、繊維をランダムに重ね、接着剤で固めてシート状にします。
縦横に糸を使って作る布とは違うので、寸法安定性に優れ、安価に大量生産が可能です。

衣料品だけではなく、自動車、建設・土木、医療等様々な分野で使用されています。身近なものではマスクに使われています。

織っていないので生地の織り目との間に隙間がなくなり、中綿が出てくるのを防ぐことができます。



 柄について

日本国内でキルト柄を指定する場合、柄見本から選びます。何十種類もあり、柄を選ぶのに迷ってしまいます。

 

もちろんこだわりのオリジナルデザインのキルトも作成可能です!

定番のダイヤ柄キルトに加え、最近はオニオン(ひょうたん)キルトのお問い合わせが増えています。

オニオン(ひょうたん)柄キルト

 

変わった柄のキルトも、他製品との差別化に良いですね。

変わった柄のキルト(コンピューターミシンキルト)




まとめ

今回のブログでは、キルティングで使用されている、中綿・スパンボンド、またキルティングの柄についてお話させて頂きました。

キルトはその組み合わせによりいろいろな表現が可能な上、中綿により機能性も出すことができます。この秋冬物のデザインに取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

お問い合わせはこちら

 

〜付属の勉強会のお知らせ〜

4月25日(木)19時~21時、クロップオザキの付属勉強会【裏地・キルト編】が行われます。アパレル系の学生様、これからブランドを立ち上げる方、どなたでもお気軽にご参加下さい。

付属勉強会の様子

付属勉強会お申し込みはこちらから

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岡善一

テキスタイル・製品営業部 OEM課株式会社クロップオザキ
布帛全般の製品を営業しています。特にダウンジャケット、シームテープジャケットを得意としています。ご要望あれば、スーツ、レザーブルゾンなどにも対応しています。国内、韓国、中国等、お客様のニーズに合わせて生産しています。小ロット生産にも対応しています。趣味がサーフィン、スノーボード、自転車なので、アウトドア、スポーツのウェア詳しいです!お気軽にお問い合わせください!

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