ダウンジャケットも洗い加工できるオゾン加工とは?

公開日: : 最終更新日:2018/12/12 加工のこと, 製品のこと

こんにちは。

株式会社クロップオザキの社長の尾崎です。この週末は伊豆の川奈に行ってきました。あのフジサンケイレディースの川奈ホテルゴルフコース富士コースでプレーしてきました。出だしは風が強く寒かったのですが、途中は暖かくなりまずまずのコンディションでした。景色も綺麗でコースを堪能しました。ボールはたくさん打ちましたが(笑)

 

今回は製品の加工のお話です。私たちの言う「製品の加工」というのは、洋服を縫製し終わってから、洗い加工などを施すこと。ジーンズで、「ワンウォッシュ」というのを聞いたことありませんか。あれは縫い終わって製品になってから、洗濯機で一度洗う加工をすること。そうすることでユーズド感を出します。ストーンウォッシュというのは軽石と一緒に洗い、よりダメージを出す加工です。そんな製品加工の中で今回紹介するのは「オゾン加工」です。

 

オゾンとは?

まず、オゾンとは何なのでしょう? 聞いたことあるのは地球を取り巻いている「オゾン層」。このオゾン層が地球に降り注ぐ紫外線を和らげています。あとは「オゾン洗浄」「オゾン殺菌」なんて言葉をテレビのCMなんかで聞いたことがあるような。でも実際オゾンとは何なのかは知りませんでした。Wikipediaによると

オゾン(ozone)は、3つの酸素原子からなる酸素の同素体である。分子式はO3で、折れ線型の構造を持つ。腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持つ有毒な気体である。大気中にとても低い濃度で存在している。 Wikipediaより

 

 

よくわかりませんね。オゾンは強い酸化作用があって、殺菌、脱臭、脱色などに使われているそうです。水道水の殺菌にも塩素のかわりに使われているところもあり、東京の水も殺菌にオゾンが用いられています。また、日本では食品添加物としてオゾンが認められているそうです。他にも医療や半導体部品の洗浄などにも用いられていて、幅広く活用されています。

 

オゾン加工とは

オゾンが殺菌や消毒、脱色にも使われているということなので、オゾン加工もこのオゾンの特徴を利用した加工です。

ここで冒頭で話した通常の「洗い加工」のおさらい。ワンウォッシュとは、縫製して出来上がった製品を一度水洗いすること。そうすることで新品の堅さが薄れ、柔らか味を出すことができます。

ストーンウォッシュは洗う際に軽石をいれて洗い、軽石が生地に当たることで生地をわざと傷め、ワンウォッシュよりユーズド感を出します。

バイオウォッシュというのもあります。これは酵素を使い、生地の表面を微生物に食べさせ、生地を痩せさせ、ユーズド感を出します。これらの洗い加工はどの加工も大量のお湯を使い、生地を多少傷めつけ、加工をします。

 

オゾン加工の特徴とは?

前述の洗い加工と大きく違うのがオゾン加工(オゾン脱色)です。オゾン加工は空気中から人工生成したオゾンを使い漂白を行います。オゾンは常温で漂白効果が高く、少量のぬるま湯を使いますが、他の加工で使うような高温のお湯を使うことはありません。そして加工時間も短かいです。使い終わったオゾンは分解して酸素になるので廃液の問題もなく、とっても環境に優しいと言われています。

これらの特徴からオゾン加工は、水もほとんど使わず、生地も傷めず、加工時間が短いので取り扱いのデリケートなものも洗い加工することができるのです。今までの水洗いの加工では不可能だったダウンジャケットでも加工できます。

 

なかなかいい味が出ています。通常の洗い加工では対応できなかった薄い生地を使ったものや滑脱が心配なマドラスチェックの生地なども加工できます。

 

まとめ

製品の「洗い加工」することで新品の洋服でもユーズド感やビンテージ感を出したりすることができます。よく利用される加工、水を大量に使うワンウォッシュ、ストーンウォッシュなどです。この加工だと水洗いができるもの、生地を多少傷めても大丈夫なものに限られました。今回紹介したオゾン加工は、水をあまり使わず、生地も痛めつけずに加工ができるのが特徴です。今まで加工できなかったダウンジャケットや生地の薄いシャツなども加工できます。しかも、廃水も少ないため環境にも優しい加工です。

 

お問い合わせはこちらから

The following two tabs change content below.
Avatar photo
2011年より株式会社クロップオザキの社長をやっています尾崎博之です。ファッション資材が大好きで、洋服を見るとまずファスナーやボタンに目が行ってしまいます!お客さまのお役に立つ情報を発信していきます!!

記事を気に入ったらシェアをしてね

関連記事

PAGE TOP ↑