MA-1の袖に付いているパーツって何?
こんにちは!
12月に入りました。2018年も残すところ1ヶ月を切りましたね。12月に入った途端に忘年会開始!今年1回目の忘年会は高校の同窓会組織の忘年会。男子校だったのでオッサンばかりの飲み会。何の華もないですが、楽しかったです!
さて、今回のお話はリブについて。リブと言ってもよくわからないですよね。リブはMA-1の衿とか袖に付いている編み地の部分。伸び縮みするのが特徴です。リブは編み地の中でも横編みです。横編みで言うと、ポロシャツのポロ衿だとか、袖も横編みです。リブも含め横編みの付属のことを総称して「横付属」と言います。リブ、横付属に付いてご紹介します。
リブとは?
先ほども話ししましたが、リブは別名を横付属と言います。リブは横編みのパーツで、ブルゾンの袖口や裾、ポロシャツの衿などに使われています。リブは英語で「rib」と書き、ろっ骨の意味。編み地の表目と裏目が交互に並び、まるであばら骨のように見えるのでこの名が付いたそうです。
編み地の種類
リブの詳細に入る前に伝えておきたいことがあります。基本的に洋服を作るための生地は織り物(布帛)と編み物(ニット・カットソー)に分かれます。その編み物は、縦編み、丸編み、横編みと編み方により3種類に分かれます。簡単にそれぞれの編み地を紹介します。
経編みの編み地
縦編みは、ニットテープ・裏地などによく使われます。経編みは縦方向に連続した編み目を作っていきます。高速で大量に編むことができるので、価格はリーズナブルになります。また、織り物のように薄く、張りのある生地を編むことができます。一方で、細かく小ロット対応するようなものには向きません。なので、定番的にでるニットテープやトリコット、メッシュと言った編み物の裏地に使われます。
丸編みの編み地
丸編みは編み方自体は横編みです。機械が丸く筒状に編み上げていくので、丸編みと言われます。丸編みの編み地は、Tシャツやトレーナーなどカットソーの生地としてよく使われるものです。フライスだとかテレコと言われる生地はこの丸編みの生地を指すことが多いです。縫製する際には、丸く筒状に編まれた生地を開いて裁断して縫います。そのため、CUT&SEWN(裁断&縫製)と呼ばれ、それが日本では「カットソー」と言われるようになりました。
横編みの編み地
横編みは一番わかりやすいのはニットのセーターです。私たちが扱うものでいうと、冒頭に出てきたリブです。ブルゾンの袖や裾、衿のパーツとして使う編み地だったり、ポロシャツのポロ衿や袖口に使われる編み地です。横編みは、特徴としては小回りが利き、生産ロットが少なくても対応できるところです。なので、オーダー毎にサイズ別に生産することが可能です。
リブのオーダー
リブのオーダーはファスナーと同じように組み合わせで発注します。なので、ボタンなどと比べて発注するのが難しい付属になります。一度覚えてしまえば、ファスナーほど品番が複雑ではないので安心してください(笑)
糸の種類と色
まず、糸の種類と色を選びます。色が合わない場合は、糸染めを別注で行ったりもします。
代表的な糸の種類にはスポーツウェアでよく使われるのがポリエステル。表生地が合繊系の場合はポリエステルを使うことが多いです。
春夏ものやポロシャツによく使われるのが綿やTCと言われる綿とポリエステルの混紡糸。TCは見た目は綿に近いですが、値段がリーズナブルです。
そして、秋冬ものによく使われるのが、アクリルやウールです。ちょっと毛羽立ち温かみを感じます。綿やポリエステルより厚い編み地を編める点でも秋冬ものに向いています。冒頭のMA-1もウールのリブです。
編み地の厚み、見た目
次に編地の厚みを使用する糸の本数やゲージという編み機の針の密度で決めます。糸の本数を増やせば編み地を厚くなります(糸の太さにもよりますが)。そしてゲージと言って、1インチの中に入っている針の本数により編み地の厚みが変わります。数字が小さくなるほど編み地は厚くなります。糸の取り本数も自然と多くなります。また、糸と一緒にゴム糸を入れることによって伸縮性を高めることもできます。
さらに編み地の見た目として、針をところどころで抜くことによって、編地に変化を持たせた表現をしたりもします。例えば2×1(にーいち)と言うと、針を2本に1本抜くことによって編み目のボコボコ出るようになります。このボコボコを畦(あぜ)と呼びます。逆に針を抜かない総針(そうばり)と言うと畦の目立たない平らな見た目になります。同じゲージ数でも見た目はまったく違うものになります。
発注方法
リブの発注方法は大きく2種類。”編み立て”といい、パーツ毎、寸法毎に作っていく方法。もう一つは”流し”といって普通の生地みたいに何mと言う形で発注するもの。”流し”の発注は簡単にできますが、”編み立て”は寸法や使用方法が分からないと発注ができません。また、ラインが入っている場合は編み立てでないとできないケースが多いですし、ポロ衿は編み立てででしかできません。流しは裁断が必要なのでロスが出ますが、編み立ての場合、ロスはありません。一方で、流しの場合、在庫があるものもありますし、作ったとしても時間は編み立てより掛かりません。流しか編み立てかはケースバイケースですが、編み立ての方がリーズナブルかと思います。
まとめ
リブはファスナーと同じように組み合わせです。なので、付属としては上級者編です。先ほど組み合わせさえ覚えてしまえば、わかりますと言いましたが、組み合わせを覚えても編み地の厚さとか、見た目とか触らないとわからないこともあるので難しいですね。そういう時は私たちにお聞きくださいね!
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尾崎博之

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