オリジナルのファスナー引き手を作るいい方法は?
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最終更新日:2018/12/04
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こんにちは。
株式会社クロップオザキの社長の尾崎です。3連休はいかがお過ごしでしたでしょうか?私は有志社員で年に一回行っているクロップオザキゴルフ合宿に行ってきました!今回は新幹線に乗って那須塩原へ。天気にも恵まれ、とっても楽しい時間でした!スコアは聞かないでください(笑)
さて、今回のお話は先週に引き続きファスナーのお話。ファスナーを上げ下げする部分をスライダーと言います。そのスライダーの中で指で摘んで引く部分を引き手と言っています。今回はこの引き手のお話。引き手にロゴを入れたり、形状をオリジナルにしたりする方法があります。別注引き手と言っていますが、その別注引き手のことについて紹介します。
別注引き手って何?
YKKのファスナーで一番一般的なスライダー引き手は「YKK」と刻印の入った長四角の形状のもの。他にもYKK独自でファスナーの種類によって10種類以上のスライダー引き手がありますが、何も指定しないと下の写真のような長四角の形状のものになります。YKKの既成スライダー引き手だと、手配は容易ですし、在庫する必要もないので扱いやすいのですが、引き手部分にオリジナル性がないというのがあります。そこで出てくるのが別注引き手です。引き手の部分にロゴを入れたり、形状自体をオリジナルにしたりして、ブランドのオリジナル性を出すのです。
別注引き手の作り方
別注引き手と言っても、何通りかの作り方、発注の方法があります。その作り方別にメリット・デメリットを紹介していきます。
1.CAを使った別注引き手
YKKの既成のスライダーでCA(CFとかもあり)というものがあります。これは引き手を後付けできるようになっています。なので、メリットとして、縫製が終わった後からでも引き手を取り付けることができます。また、CAに合わせた既成の引き手をボタンメーカーなどが出していて、オリジナルを作らなくても選択肢が多いです。それらの既成引き手にロゴをレーザー彫刻するだけだと型代も掛からないため、初期費用が安価になります。
上のスライダーがCA
既成のCA用引き手(アイリス)
デメリットとしては、CAのスライダー費用+引き手の費用が掛かるのでファスナー1本あたりがコストアップになります。また、引き手がCAの先に付くので、長くなりプラプラしてしまいます。デザイン的に嫌がる方もいます。
スライダー引き手全体が長くなる
2.ZAを使った別注引き手
YKKの既成のスライダーでZA(ZFとかもあり)というものもあります。これもCAと同じように引き手を後付けできるようになっています。しかし、CAと違い根本から差し込むタイプなので、後付するとまるで初めから引き手をオリジナルで作成したようなデザインになります。
ZAスライダーに別注引き手
ZAに別注引き手を装着したもの(左)金色のスライダーはYKKのもの(右)
メリットとして、CAと違ってスライダーと引き手が一体に見え、プラプラせずスマートです。CAと同じように縫製が終わった後からでも引き手を取り付けることができます。CAほどではないですが、ZA向けにもボタンメーカーの既成品引き手もあります。
デメリットととしては、CAと同じように1本あたりはコストアップになってしまうことと、縫製後に付ける場合、縫うときにスライダーを上げ下げできるように仮のプラ引き手を付けておく必要があります。引き手を装着する際に、このプラ引き手を切りはずし、引き手を付けるので手間が掛かってしまいます。
仮のプラ引き手付きZA
3.後付シリコン引き手
既成のYKKスライダーの引き手部分にシリコン引き手を付けることができるものもあります。これも後から装着できるので、別注引き手が後に上がってきても装着可能です。また、これはまったくプラプラしないので、スポーツウェアにはピッタリです。シリコンの色を変えることで同じスライダーでも見え方が違います。
デメリットとしては、シリコン引き手になるのでスポーティーなイメージにしかならない。また、引き手は既成品はないので型代を掛けて別注で作成する必要があります。作るのには最小ロットが必要なため、在庫もする必要があります。
4.YKKでの別注引き手作成
最後にYKKで別注の引き手を作成するという方法があります。これはYKKで作成するので、引き手を後から付ける手間が省けます。また、引き手とスライダーが一体ですので、コスト的にも上の3つより安価になります。さらにYKKで作成するのでファスナーとの相性はバッチリ。メッキの色はまったく同じにあがります。
デメリットは時期によって納期が掛かることや、最小ロット、型代が掛かることです。また、YKKで作成した別注スライダーを切らせてしまうとファスナーの発注に時間が掛かってしまいます。また、ファスナーの種類によってそれぞれ別注スライダーを作らなければならいのも難点です。
まとめ
今回はファスナーの別注引き手の手配方法をご紹介しました。私たちの経験上では、ロットが少ない場合は少々割高にはなりますが、CAやZAを使うのがお勧めです。スポーツ系だったらシリコン引き手もいいですね。一方である程度定番的に使うようで、数量がまとまるようであればYKKで別注引き手を作ってしまった方がコストも抑えられていいです。どんな別注引き手の手配方法がいいのかは当社の営業もしくは下記からお問い合わせください。
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尾崎博之

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