ボタンの染色ってどうやるの? ~今さら聞けないファッション資材辞典~
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最終更新日:2018/12/04
今さら聞けないファッション資材のこと, ボタンのこと, ネットショップのこと, 付属のこと
こんにちは。社長の尾崎です。
先週末は研修で金沢に行って来ました。金沢に行くのは2回目ですが、1回目は20年以上前だったので、ほとんど覚えてませんでした。でも、金沢の町は古いものはそのまま残っている一方で、近代的に整備されたところも多く、とても風情がある綺麗な街でした。食べ物も魚がめっちゃめちゃ美味しく、それに合う日本酒もグ~!金沢、もう一度訪れたいところですね♪
さて、今日のお話は「今さら聞けない」シリーズのボタンの染色編をお伝えします。ボタンの染色は意外に簡単にできます。実は私でもボタンの染色ができます(最近はやってないけど・・・)。染料(+触媒)、ボウル、ザル(持ち手付き)、コンロがあればできます。そんなで、今回はボタンの染色方法についてお伝えします。
染められるボタンとは?
ボタンには染められる素材と染められない素材があります。
- 染められる素材:ポリエステル、ラクト(カゼイン樹脂)、ナイロン、ナット、染色用コーティングした貝、等
- 染められない素材:ユリア樹脂、水牛、木、ABS樹脂、金属(染色塗装してあれば可)
ボタンのサンプル帳に染められるかどうか記載されているものもあります。
どうやって染めるの?
用意する道具が先ほど述べた通りです。では、手順をご紹介。
- ボウルにお湯を沸かします
- その中に触媒を溶かします(染料により違います)
- そして、染料を入れてよく溶かします(染料も素材により違います)
- 持ち手付きのザルにボタンを入れ、ボウルに漬けます
- ボタンの色を見ながら、染料を足して目標の色にしていきます
はい、これだけです。簡単でしょ。薄い色はすぐに染まるので、数分で作業を終えられます。
(ナットボタンの染めは特殊なので、専門の染色工場に頼んでください)
上手く染めるコツは?
染色するにはいくつかのコツがあります。
- 染料をよく溶かすこと・・・よく溶けてないのにボタンを入れてしまうと染料の粒が大きく付いてしまい斑になります
- 染料は少しづつ足すこと・・・色は薄めから濃くしていくのがコツ。なので、染料も少しづつ足します
- まめに色をチェックすること・・・まめにザルから上げ、タオルでボタンを拭き、色見本との色チェックをします
- 2色以上染めるときは薄い色から・・・薄い色から染めます。濃い色から薄い色にするときは還元剤で完璧に前の染料を落します
- 色の帳合は絵の具の要領・・・絵の具と基本は一緒です。青と赤で紫になり、黄と赤でオレンジに。但し、白はないです。
染める時の注意点は?
染色するときの注意点もあります。
- 前の色の染料を完全に落す・・・同色系で濃くするならいいですが、そうでない場合は還元剤で前の染料を落します
- 染めた後に色止めをする・・・染色色合わせ終了後に、還元洗浄を行い色止めしてください
- 身生地に反対色に染めない・・・合わせる身生地の色と反対の色染めるとボタンを縫い付けた後に色落ちする可能性があります
- エプロンをしてください・・・エプロンをしないと自分の着ている洋服に染料や染色している液がはねると落ちません
まとめ
染料、触媒、還元剤、還元洗浄など難しい言葉が出てきますが、そう言ったもの調達も用意なので、ボタンの染色は意外に簡単にできます。サンプル分くらいなら小さなスペースで大した道具がなくても可能です。一方で、量産分の染色をするとなるとそれなりに大きな道具やスペースが必要になりますので、専門の染色工場にお願いするのがいいです。当社でも専門染色工場とお付き合いをしていますので、お気軽にお問合せください。
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尾崎博之

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