今さら聞けない・・・ナットボタンって何?
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最終更新日:2019/12/11
今さら聞けないファッション資材のこと, ボタンのこと, ネットショップのこと, 付属のこと
こんにちは。
クロップオザキの社長の尾崎です。
昨日、沖縄・奄美地方は梅雨入りしたとのニュース。平年より1週間程度遅いそうですが、昨年よりは3日早いそうです。梅雨ってジメジメして嫌な季節ですが、梅雨があるから夏は水不足にならずに済むわけなので、この梅雨の季節も嫌ととらえるより、この季節をどう楽しむかととらえた方がハッピーになれますよね!
さて、今回も「今さら聞けないファッション資材シリーズ」。何度がご紹介していますが今回紹介するのはナットボタン。なぜって?それは私がナットボタンが好きだからです(笑)ウチのスタッフもナットボタン好きが多いですよ~。その魅力もお伝えします。
ナットボタンとは?
ナットボタンは水牛ボタンに次ぎ高級な天然素材系のボタンです。原料は南米のエクアドルが原産のタグア椰子という椰子の実の種です。この種はニワトリの卵をひと回り大きくしたような楕円形で表面は濃い茶色の色をしています。この茶色の種ですが、中は綺麗な淡い乳白色なんです。この綺麗な乳白色がひとつの特徴で、アイボリーナット(象牙色)なんて呼ばれたりします。この種を輪切りにし、ボタンの原型となるタブレットという円筒形状のオセロの駒のような状態にし、その後、ボタンの形に切削します。できたナットボタンはみんなアイボリー色です。これに後から染色して色を付けています。
ナットボタンの魅力とは?
1.天然の植物原料ならではの温かみ
原料が自然界の椰子の実の種ということで、ボタンになっても温かみがあります。同じ天然素材でも水牛の角を原料にした水牛ボタンは男らしい荒荒しさを感じますが、このナットボタンは柔らかさ(実際はすごく硬い)や優しさを感じます。
2.うっすらと浮かぶ渦模様
染色すると色の入り具合で同じボタンの中にも若干の濃淡がでます。これがナットボタン独特の渦模様を醸し出します。しかし、よく見ないとわからないです。この控えめな模様がいい味を出しています。
3.色は身生地に合わせて染色ができる
アイボリー色が特徴なこのナットボタンですが、そのまま利用する場合も多いですが、染色して色を付けて使うことも多いです。後染めなので身生地に合わせて染色することも可能です。
4.経時変化を楽しめる
ナットボタンは使われていくことで色が濃く変化していきます。アイボリー色は黄土色っぽく変化していきます。この経時変化もナットボタンのよさの一つです。
ナットボタンはどこに使われる?
ナットボタンはいろいろなところに使われます。スーツ、ジャケット、コートなどの重衣料によく使われますし、パンツにも使われます。11.5mmや13mmの小さいサイズはシャツに使われます。白のオックスのボタンダウンにアイボリー色のナットを付けるのもいいですよ!
ナットボタンの取り扱いの注意点は?
ナットボタンはアイボリー色でそのまま使う以外は、後から染色して使います。後染色ということは色落ちや色移りの可能性があります。身生地に対して濃い色や反対色のナットボタンを使用するのは避けてください。また、洗濯後、濡れたまま他の衣料と長時間重ねてしまうと色移りする可能性が高いので、洗濯後は放置せずにすぐに干すようにお願いします。
まとめ
ナットボタンの特徴は天然素材であること、独特の風合いがあること、染色が可能なことです。天然素材の生地には相性が抜群です。また、同じ高級天然素材の水牛ボタンより使われる用途も幅広いことも特徴です。ぜひ、ナットボタンを利用してあなたの洋服をワンランク上の価値に持っていってください。
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尾崎博之
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