力ボタン(ちからぼたん)って? ~今さら聞けないファッション資材辞典~
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最終更新日:2018/12/04
今さら聞けないファッション資材のこと, ボタンのこと, ネットショップのこと, 付属のこと
こんにちは。社長の尾崎です。
みなさんはもう夏休みでしょうか。私はこのブログが投稿される頃は飛行機の中。羨ましいですか?
行き先は中国の広州。出張なんです!とほほ・・・。
さて、今日ご紹介するのは力ボタン(ちからぼたん)です。力ボタンはコートのフロントボタンの裏によく付いている小さいボタンです。あのボタンって、何の意味があるのかな?と思った人もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな力ボタンにフォーカスします。
力ボタンを使う意味?
力ボタンは意味なく付いている訳ではありません(当たり前ですが)。コートなど重衣料に使う生地は厚く、ボタンも大きくなります。ボタンの重みや生地の厚みに負けてしまい、ボタン付け糸が緩みやすくなります。そのために、力ボタンを表ボタンの裏に当てることで、ボタン付け糸は緩んだり、外れてしまったりするのを防止しているのです。また、ボタン付け糸に力が掛かり、生地を傷めてしまうのも防止しています。また、コートやジャケットに使う裏足のボタン(特に金属や革ボタン)には、力ボタンを使うことが多いです。さらに、力ボタンの必要のない生地や表ボタンでも、デザイン的に付けているものもあります。
↑4つ穴の力ボタン
力ボタンにはどんなものがあるの
力ボタンは基本的に10mm以下の小さいボタンです。また、当たりがでないような表面が丸みを帯びた形状のものが多いです。一般的なのが、透明や黒の2つ穴と4つ穴の力ボタン。素材はポリエステルが多く、8mmと10mmのものがあります。ファッション性を追求したり、こだわりのあるブランドでは、本水牛やナットボタンの小さいサイズを使うところもあります。
ボタンダウンのシャツには?
ボタンダウンのシャツの衿部分のボタン付けは生地が一枚のところに付くので、補強用に力布(ちからぬの)が使われます。力布を使わないと生地を傷めてしまう可能性が高いです(下右の写真)。ボタンを付ける部分は肌に直接触れるところでもあるので、力ボタンよりも力布の方がソフトで、重くもならなりません。力布はフェルトを8mmや10mmに丸く抜いて使用しています。当社ネットショップでも取り扱っています。こちらから。
おまけ
最近、ジャケットラペルにワンポイントしてモチーフが付けているのをよく見かけます。そのモチーフの裏側に小さいボタンを使っているケースが多いです。力ボタンの使い方ではないですが、この方法だと取り外しができて、ファッションの幅が広がります。
まとめ
力ボタンを使う目的は、生地を傷めない、ボタンを取れづらくする等の機能な要素が多いです。最近ではその機能性以外にデザイン的に使うことも増えています。細部にまでこだわることで洋服の付加価値が高まります。力ボタンもデザインアイテムのひとつとして、使ってみてはいかがでしょうか。
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尾崎博之

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