ボタンの染色で起こる不良②~ひっかき傷?~

公開日: : 最終更新日:2018/12/04 今さら聞けないファッション資材のこと, ボタンのこと, 付属のこと

2016/3/22更新

 

こんにちは、カジュアルファッション・サポーターの山田です。

 

今回はボタンの染色で起こる傷不良のお話の続きをお送りします。

前回のブログは、こちら

 

 

さて、ここからが本題です。

では、本題の染色で起こる傷についてです。

ちょっとわかりづらいかもしれませんが

下の画像のように、ボタンに引っかき傷のような物がついてしまうことがあります。

 

画像1<

※右半面に何本か傷があります。

 

「サンプルを染色した時には起こらなかったのに・・・」

という事がよく起こるのですが、量産時には染色するボタンの量が違う事と、

ボタン同士がぶつかり合ってしまう為、起こりやすいです。

また、このような不良が起こりやすい条件があります。

 

<染色で起こる傷が起こりやすい条件>

  1. サイズが大きいボタン
  2. 表面が平らなボタン
  3. 軟らかい素材で作られているボタン
  4. 染色する色が濃い

 

上記にような条件が揃うと傷がつきやすいので、サンプルの時点で注意が必要です。

なぜこの条件で起こりやすいのでしょうか。

 

1.サイズが大きいボタン

サイズが大きい場合、互いのボタンがぶつかり合う力が強くなります。

また、ボタンの重みで染色中に使用するザルに押し付けられて傷がつく事もあります。

 

2.表面が平らなボタン

表面が平らだと、ボタンの淵が直角な事が多く、ボタン同士がぶつかり合い、傷つけあってしまいます。

 

3.軟らかい素材で作られているボタン

画像の釦はナイロン素材で出来ているボタンです。

ナイロンは素材が軟らかいため、傷つきやすいです。

ナイロンよりポリエステルの方が比較的硬い素材なので、傷になりづらい傾向にあります。

下の画像のようなボタンも傷がつきやすいので注意です!!

画像2

※ナイロン素材のボタンです。

 

染色する色が濃い

色を濃く入れようとする場合には、薄い色を入れるよりも、長い間お湯(染色液)に漬けている必要があります。

すると、ボタンの表面が軟らかくなり傷つきやすくなります。

 

まとめ

染色の際は、ボタンの素材や形状・色などに気を付ける必要があります。

染色以前にボタンに傷がある場合もありますので、染色前にボタンを良く確認する必要もあります!

作製時についた傷なのか、移動中についた傷なのか、染色時についた傷なのか、

それも不良をなくしてくために大事な確認のひとつです!!

※ボタンメーカー、染色工場、ふぞく屋、チェックはしておりますが防げる不良・防げない不良が起こってしまう事が御座います。

手配して染色してみて初めて発覚するという事を、ご理解頂ければと思います。

 

以上、ご清聴ありがとうございました。

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クロッピー

代表取締役社長株式会社クロップオザキ
株式会社クロップオザキのゆるキャラの「クロッピー」です。ボタン、ファスナー、裏地などの資材の一部をモチーフにしているんですよ~。わかるかな~。

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