今さら聞けないバイアステープの発注方法 

こんにちは。社長の尾崎です。

先週は豪雨による鬼怒川や渋井川の堤防決壊により大きな被害が出ました。被災された方々、心よりお見舞いを申し上げます。それにしても今回の水害は私の人生の中でも、東日本大震災の津波に次ぐ、衝撃を受けました。毎年当社のゴルフコンペを行っている筑西市のゴルフ場に行く途中にいつも通るのが、今回被害の大きかった常総市。いつも通っている景色が様変わりしてしまいショックです。一日も早い復興を祈っております。

さて、今日のお話は「今さら聞けない」シリーズのバイアステープ編をお伝えします。バイアステープはパンツの前立ての裏側やアンコンジャケットの縫い代隠しのために使われる生地をバイアスにカットしたテープです。バイアスにカットとは伸びない織物の生地を斜め45度にカットすることでテープが若干の伸び、カーブのある箇所でも縫い易くなります。なので、アームホールなどにも使えるのです。今日はそんなバイアステープの発注方法を紹介します。

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バイアステープは基本受注生産

バイアステープは他のサテンテープやグログランテープなどと違い、幅を自由に指定できるようになっており、基本的に受注生産の商品です。受注生産と言っても、バイアステープメーカーに持っている生地であれば、それを即カットしてくれるため、時間はさほど掛かりません。運送期間を入れても1週間以内にはデリバリー可能です。また、後で紹介しますが、よく使われる生地のテープはサンプル作成用や手芸用の小巻のものは在庫であったりもします。

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バイアステープの加工と幅の指示

バイアステープは自由に幅や加工方法を指定できます。一番一般的なのがフラットと言って指定のサイズにカットされただけのもの。例えば「24mmフラット」というと24mmの幅にカットされたテープです。これを縫い代に縫い付けるときには、ラッパと言われるアタッチメントをミシンに付けて、テープを縫い代に巻きながら送り込んで縫っていきます。

次ぎに一般的なのは「両折れ」という加工までしたものです。これはフラットのものの両端をテープの中央に向かって折ってあるもの。この状態だと縫い代に2つ折して被せれば縫えます。サイズは両折れにした状態での幅を示します。「12mm両折れ」だと縫い代にバインダーにして縫ったときの上がりが6mmになります。仕上げのサイズによってテープの幅は違ってきます。また、フラットか両折れかなどは縫製工場のラッパの種類によっても変わってきます。

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7mmの仕上げ 両折れだと14mmの両折れで発注します。

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両折れ以外の加工

 

素材と色を選ぶ

バイアステープによく使われる生地は加工場に在庫があり、その生地の見本帳があります。そこから選ぶと加工場に生地を送り込む必要がないため、行ったり来たりの移動時間の納期が短縮できます。一番一般的な生地はTCブロードですが、他にも綿ブロード、ポリエステルタフタ、サテン、キュプラデシン、再帰反射の生地などもあります。色もTCブロードだとかなりの色数があります。ストライプやチェックの生地もありますが、これはバイアスカットすると斜めの柄になります。また、生地を支給してもらって加工することも可能です。その場合、生地は最低3m必要になります。

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TCブロードの色見本帳

 

巻きm数

バイアスカットしたテープの巻きm数なのですが、サンプル帳には「〇〇m乱」と書かれています。これは生地にもよくあるm数表示なのですが、〇〇m前後ということになります。加工をして若干の増減があるということです。上記のTCブロードだと巻きm数は80m乱になります。在庫の生地であれば、1巻から加工は可能です。サンプル作成をするので、80mも要らないという方には、家庭手芸用として小巻の2.75mというものがあります。ただし、一番よく使うTCブロードの12mm両折れくらいしかございません。詳しくはお問合せください。

 

まとめ

バイアステープの発注の場合、パタンナーや縫製工場に確認をし、使いやすい加工方法と仕上げたい幅に合わせたサイズで手配する必要があります。発注間違いの置きやすい資材なので注意しましょう!

 

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2011年より株式会社クロップオザキの社長をやっています尾崎博之です。ファッション資材が大好きで、洋服を見るとまずファスナーやボタンに目が行ってしまいます!お客さまのお役に立つ情報を発信していきます!!

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