酒井氏と当社代表尾崎のツーショット


【対談】パーリーゲイツ 企画責任者 酒井様×当社代表尾崎

株式会社TSI 企画責任者 酒井昭征様

アパレル資材卸販売 縫製OEM 小物雑貨生産(ノベルティ制作)

今回のお客様

PEARLY GATES 企画責任者 酒井様


今回のお客様は、日本のゴルフウェア業界を牽引する、PEARLY GATES(パーリーゲイツ)の企画責任者の酒井 昭征様。酒井様は2006年、株式会社TSIホールディングスの前身である株式会社サンエー・インターナショナルに入社。メンズスーツブランドでファッションデザイナーとしてのキャリアをスタートさせた後、2009年にPEARLY GATES事業部に所属。2016年からディレクター兼チーフデザイナーに就任し、企画からデザイン、PR活動まで、全プロセスを統括。現在は企画責任者として、これまでに数々のヒット企画を生み出されています。

その酒井様に、当社代表尾崎が、ブランド好調の要因や、仕事のスタンス、ビジネスの展望とともに、クロップオザキについて伺いました。

画像出典:パーリーゲーツ公式サイト

※PEARLY GATES:数多くのメンズ・レディスウェアブランドを展開するサンエー・インターナショナルから1989年春にスタート。メンズ事業部のスタッフたちが、ゴルフを始めることになった。ところが、⾃分たちが着たいと思うゴルフウエアがない。「それならば⾃分たちで作ろう!」という想いから全ては始まりました。以来、「もっと気軽にもっと楽しくゴルフをしよう」というコンセプトのもと、あらゆる枠組みを超えた新しいゴルフウエアとゴルフ本来の素晴らしさを、パーリーゲイツは提案し続けています。

※当社との関係:
ブランドスタート当初からお付き合いをさせていただいており、ボタンやファスナーなど単品での資材提供から始まり、現在は資材提供はもちろん、企画作成のサポートや修正会議に参加して資材使用のアドバイスの他、ノベルティ提案もシーズンに合わせて行わせていただくなど、積極的にものづくり参加させていただく中で、幅広くブランドをサポートさせていただいている。(出典:当社お取引先様紹介より)

好きなもの≠売れるもの。だから売れる仕組みから考える。ー売り上げ好調の理由

尾崎:それでは、よろしくお願い致します。

酒井様:よろしくお願い致します。

尾崎:酒井様の担当されているブランド「PEARLY GATES」も「PGG」も売り上げが好調ですが、その要因は何だと思われますか?

酒井様:担当していて感じるのは、特にPEARLY GATESに関しては予算もかなり大きいので、売れる仕組みを考えているからですかね。ただ単純に好きなもの作って売っているのではなく、ここで売り上げて、ここで魅せて、というように仕組みを考えています。

画像出典:PGG公式サイト

※PGG:
PGG(https://store.tsigs.com/pgg/)は、PEARLY GATES(パーリーゲイツ)から誕生したスポーツからタウンまで全てをカバーするアパレルブランド。ブランド名であるPGGは、PERFECT PERFORMANCE(パーフェクトパフォーマンス)・GENUINE(正真正銘の、本当の、真の)・GENESIS(起源、はじまり、原点)の頭文字からなり、“PGGを身に纏うことで、真の完璧なパフォーマンスがはじまる“という想いが込められている。スポーツを感じながらも、普段から着用できる、よりライフスタイルにも映えるよう設計されたプロダクツで、時代と共に進化し続ける機能性とデザイン性を併せ持つコレクションを提案している。酒井様は同ブランドも手掛けている。

メンバーを巻き込みながらチームをリード。ー売れる仕組みづくりに大切なこと

尾崎:仕組み自体も酒井様が考えられているのですか?

酒井様:そうですね。私がディレクターに就いた当時は、ディレクターとMD(マーチャンダイザー)との間に距離がありました。なので、時間をかけて作った商品が生産数は少なかったりして、もったいないなと思ったのです。ディレクターになってから、やはり作ったからには売れて欲しいという気持ちが大きく、MDと話す機会を増やしました。

どうしたら売れるんだとか、何が売れているんだとか、たくさん話を聞きました。TSI(自社)の売れている他ブランドのものをピックアップしてきて履いてみたり、生地を見たりして参考にしました。売れるものを作った上で、ブランドとしての表現をどうするのか考えるようにしているので、企画のメンバーやMDと話している時も、「ここは売り上げを作る部分だからこういう考え方でいこう」とか、「これはブランドとして新しいものを打ち出していきたいから、こういう考え方でいこう」と話しています。

そのように考えると、仕組みが自然と生まれてくると思います。

※MD(マーチャンダイザー)とは・・・商品の開発から販売戦略までを一貫して行う仕事

尾崎:MDの方や皆さんを巻き込んで、ご自身も研究を重ねているのですね。

酒井様:そうですね。気が付くとそうなっていました。実際に動いていると自分だけじゃわからないことが多いと感じるので、いろいろな方に聞いて考えています。

各ポジションの担当を信頼し、気が付いたことは相談。ー仕事のスタンス

尾崎:今、酒井様が担当されている仕事は、デザイナーという感じですか?

酒井様:デザイナーというより、企画に携わることを考える全般的な仕事ですね。性格柄、いろいろなことに気が付くことが多いので「こうなったらいいな」とか「こうして欲しいな」とかを言っちゃうんです。だから何でも屋になりがちです(笑)

尾崎:デザインだけではなく、企画に関わる様々なことにアドバイスをされているのですね。

酒井様:アドバイスというよりは、私が思うことを相談する感じが多いかなって思います(笑)このブランドに関わってもらって、それぞれ任されているポジションがあるので、それぞれの役割を全うしてもらいたいっていう気持ちが強いです。口出し過ぎないように、もうちょっとこういうふうにしたいんだけど…っていう感じで相談をしています。

尾崎:酒井様の「ブランドを良くしていきたい」という想いがそこにあるのですね。

酒井様:そうですね。おのずとそういう風になっているんでしょうけど。でも、最近はできるだけ想いが強くなり過ぎないようにとも思っています。もうちょっとブランドだけに限らず、自分の人生や関わる人たちのことをよく考えなきゃいけないなとか…。自分の人生と仕事がリンクして、お互いに良くなっていくのが一番いいと思います。一緒に働いている周りの人たちもそうなればと。仕事をしていることで、みんなの人生がより良くなっていくみたいな。また最近、日本人としてやらなきゃいけないこととか、岐阜県に生まれた、酒井という名字を持って生まれた人間としてやらなきゃいけないことって何だろうとか考えます。

限界を超え進化し続ける為に必要なこと。ー深く「考える」ことの重要性

尾崎:いろんなことを深く考えて仕事されているんですね。

酒井様:ブランドとして、時代と共に常に進化していないと限界値が見えてきてしまう気がするのです。以前は、やればやるほど行けるなと思っていたけれど・・・。だからいろいろと深く考えるようになっています。

「社外の人」って感じがしない。真剣にブランドのことを考えてくれる貴重な存在ー酒井様からみたクロップオザキ

尾崎:酒井様の今の仕事で、当社との関わりを教えてください。

酒井様:そうですね。御社との関わりは、本来あるべき関わり方と、そうじゃない関わり方があると思っています。

まず本来の関係は、資材商社としての関わりで、「こういうものが欲しい、こういう事を考えている」と話して提案してもらい、「じゃあこれで」という感じで仕事をしていく関わり方です。で、もう一方の、”そうじゃない”関わり方は、社外の方なのにあまり社外の方、っていう感じがしない、関係性です。

プロダクトのスケジュールを担当の方が把握していて、本来御社の仕事の範囲を超えていると思いますが、「そろそろ決めないと間に合いませんよ」とか、「これってまだ決まってないけど大丈夫ですか?」とか連絡をしてくれます。社外の方なのに、あまり社外の方っていう感じがしないので、電話していても、間違えて「お疲れ様です」って言っちゃったりします(笑)

そういう細かいところまで見てもらえているのは助かっていますし、人として信じられるなと思っています。仕事って駆け引きみたいなところもあるじゃないですか、そんな中で「あ、言われたからやらなきゃいけない」って素直に思えるのは、貴重な関係である気がします。

尾崎:そう言っていただけると嬉しいです。当社としてもチームの一員として仕事をさせていただけているのかなって感じます。

酒井様:そうですね。そうでありたいと私は思いますね。私はブランドに属しているので、当たり前ですが、社外の人がブランドのことを真剣に考えてくれるってことはあまりないと思います。それこそ、迎合とかビジネス的な理由で良くしてくれることはあるかもしれませんが、そうではなく真剣にこのブランドのことを考えて言ってくれていると感じられます。すごいことだなって思います。

尾崎:ありがとうございます。

資材商社とブランドの信頼関係から生まれる全く新しいものづくり。
ークロップオザキとのものづくり

尾崎:当社にどんなイメージをお持ちですか?

酒井様:御社はボタンや天然系の資材が強くて、別で取引している資材商社は合繊系のアイテムが強いという印象がありました。元々そうやって振り分けられていたので。
ただ、もちろん会社ごとに資材の分野に関して強み、弱みはあると思いますが、御社からは何とかしようと思っている気持ちが強いと感じます。どこの会社の担当の方にこれをお願いしたら叶えてくれるかなと考えるのですが、人間としてやはり信頼できる人に頼りたいじゃないですか、そうすると御社の担当者に言うようになって。そんな風に仕事をしていたら、お互いに作ったことが無いようなものが生まれてきたり、普通ではあり得ないようなものを探してきてもらったりするようになりました。

尾崎:嬉しいですね。できるか、できないか分からなくても、相談できるのが弊社だと。

酒井様:そうです。作りたいものがあった時、通常なら「できますよ」という所にお願いするじゃないですか、そうではなくて、「探してみます、トライしてみます」っていう感じで、無いもの、見たことのないもの、やったことないものを作っています。

オリジナルのボタン、バックル、ファスナー引手。細部にこだわる服作りを実現。
ークロップオザキの良さ

尾崎:見たことが無いものができ上がったというのは、何か具体的なものはありますか?

酒井様:オリジナルのボタンやプラスチックのバックル、ファスナー引手って、一般の人から見たら気にならないかもしれませんが、私はこの素材感で、この見た目で、こういう形のものでという感じで、結構こだわりがあるんですよね。そこに正確に着地するために、いろいろ提案していただいています。例えば、線の細いバックルが欲しかったのですが、どのサンプル帳を見ても私の想像しているものはありませんでした。「もっと細くないと嫌なんですよね」という話をしたら「じゃあ作りますよ」と言ってくれて、ゼロから作成してくれたのです。

尾崎:それで、でき上がったものは酒井様の求めているものでしたか?

酒井様:そうでした。話しているときは夢中になって言っているんですけど、できたものを見せられると、「えー、本当にできたんだ!」なんてことも多々あります(笑)アパレル資材っていっぱいあるように感じるんですけど、選べる範囲って実はすごく狭いですよね。別注で作成するにはロットや値段の制限もありますし。その中で「これがいい!」と納得したものができた時はやはり嬉しいですね。

尾崎:ありがとうございます。

酒井様:私は「現状維持」って言葉が好きじゃなくて。「売れているからいい」というのは好きじゃないんですよ。御社の担当者と一緒に仕事していると、「現状維持」みたいなことはないんです。それなので助かっていることの方が多いです。

細かなパーツにまでこだわることは、ブランドに欠かせない要素。ーアパレル資材の重要性

尾崎:酒井様にとって、アパレル資材は洋服づくりの中で重要なポイントですか?

酒井様:とても重要ですね。

特に今はこれだけゴルフブランドが増えて、その中でもお客様に選んでもらうためにどうしたら良いのかを考えたときに、資材はとても重要だと感じます。自分は洋服を買う時、実際に手にして触って、「ここまでこだわっているんだ」と感じて、その値段に見合っていると納得してから買います。それが、「この値段でこのボタンか」という感じだと、自分で服を作ったほうがいいなってなるじゃないですか(笑)だから資材は重要です。

それはお客様にもそうであって欲しいなと思います。かなり細かい資材までこだわっているので、気づいてもらえないかもしれませんが…。でも自分は気づいたときに嬉しさを感じるので、同じように感じて欲しいなって思います。

尾崎:なるほど。まさに「神は細部に宿る」ですね。毎回毎回違うものを生み出していかなきゃいけないという生みの苦しみもありますよね。それに無いものを作っていくのって大変だと思います。それを実現するお手伝いができているのであれば嬉しいです。

酒井様:この先このブランドが生き残っていくためにも…チームのメンバーにもその重要性を分かって欲しいなって思います。自分がこだわって作っていることを、みんなも同じ考えでいてくれているといいなと思います。

ジャンルや性別に捕らわれず、色んな資材に触れてみたい。ークロップオザキに期待すること

尾崎:これからクロップオザキに期待する事や、もっとこういうのをして欲しいという事はありますか?

酒井様:敢えて言うならば、自分も担当者の方もどちらも男性だから、女性らしい資材をもっと見てみたいなって思います。でも、それは必要な時と必要じゃない時があります。今、担当しているブランドはトラッドブランドなので、今は必要ないんです。トレンドとか、流れでそのようなテイストが強く出てきている時には、それっぽい資材を見せてもらえたらと思います。でも、そんなの毎回必要なわけじゃないですし、きっと、ないものねだりなんでしょうね(笑)見せてもらえる範囲や選べる範囲が広ければ広いほどいいなとは思います。

尾崎:レディスっぽい雰囲気を出せる付属ってことですか?レースとか?

酒井様:レース、そうですね。あとは華奢なものとか?華奢なバックル、華奢なテープみたいな、繊細なものですね。

尾崎:スポーツとは逆みたいな感じですかね。

酒井様:なんか、決まった世界があるじゃないですか。スポーツウェアはスポーツだし、レディスはレディスアパレルらしいものみたいな。作り方や仕組みもそう。自分たちはスポーツだけど、レディスアパレルぽい要素もあってもいいのではと…。

尾崎:今、ご自身が見ているのがスポーツ系なので、それ以外の分野の資材に触れてみたいという感じなのですかね。

酒井様:そうですね、勉強になりますしね。

何かに貢献したい、何か役に立てないのか、という気持ちが強いービジネスの展望

尾崎:酒井様ご自身で、ビジネスの展望はありますか?

酒井様:最近は何かに貢献したいって気持ちが強いです。自分の担当しているブランドを売れていくようにすることは必要です。とはいえ、それだけではなく、それが誰かのためとか、どこかの地域のためになって欲しいという気持ちが強いです。PEARLY GATESは日本で作っているものが多いので、それを改めて表に出していこうという取り組みも始まります。日本人として岐阜県で酒井という名で生まれ、もう少し何か役に立てないのかという気持ちがすごく強いです。自分がこのブランドで働いているのであれば、それを活かして何か結び付けられたらなと思います。

「服を作って消費する」以外の、「何か違う循環」ー新しいビジネスモデルづくり

酒井様:その一方で、アパレルという産業自体、新しい服を作ってそれを消費してもらってという循環に違和感があります。特に時代が時代だからというのもあり。自分たちの仕事は新しいものを創造していかないといけないのですが、何か違う循環を作り出し、ビジネスとして成り立たせられないかと考えています。来年からPEARLY GATESで試験的にリユースの取り組みを始めるのですが、それもそういう想いから来ています。

そんな取り組みも始まりつつある中で、新たな循環が上手くいくように頑張らなきゃと思っています。

尾崎:なるほど。既に、新しい取り組みも始めていらっしゃるんですね。

自分たちの想いや活動を、「正しく」発信することの難しさーブランドと発信

尾崎:今のビジネスは、「売れればいい」だけじゃ世の中に受け入れてもらえないものがありますね。私たち経営者も、自社だけ良ければいいみたいなものはどんどん淘汰されていくと感じています。利他の精神みたいなものが必要だし、一方で自分たちも豊かになる必要があります。
酒井様の言っていた「誰かのために」とか、「どこかに貢献する」っていうのは、今まさに求められていることなんじゃないかと感じます。

酒井様:そうですね、時代がそうなったんだと思います。誰しも貢献したい気持ちって強くなってきていると思うので、私たちのブランドも素直に貢献したいと思っていること、そのために取った行動を外に発信していければって思います。

ただ、「やってますよ」と言ってしまうと、偽善っぽくなってしまう…。今、感じること、そのための行動や活動をする中で、相手に自然と感じて貰いたくて。でも、外にきちんと発信していきたい、という思いもあり。

なので難しいな、と思います。

尾崎:なるほど。確かに、発信の仕方で相手に間違った印象を与えかねません。

酒井様:はい。外への発信って、発表することなのでしょうけど、発信している内容は本当でも、ただそのまま話してしまうのも押し付けっぽくてどうかと思うんです。変に誇張したり、変に投資とかお金が関わったりしてくると、どんどんずれていくとも思います。

だから、いいタイミングで、自然に受け止めてもらえるように伝わるといいな、と思っています。

尾崎:そのような考えや想いは、きっと言わなくても伝わると思いますよ。

酒井様:そうですね。そう願います。

尾崎:「貢献」をはじめ、「他人にどうこうする」ことは、自分が満たされてないと、できないのではないかと思います。酒井様ご自身もいろいろ大変なことはあるでしょうけど、充実していらっしゃるのかなと感じますが、いかがですか?

酒井様:充実しているんですかね?一生、充実できないような気がします(笑)

尾崎:そうでしたか、それは意外でした。
確かに、先ほど「現状維持」という言葉が嫌いだと仰っていましたね。うまくいったら、すぐに次へいくので、充実を感じている間がない、という感じでしょうか。酒井様ご自身は、向上心が高いと思いますか?

酒井様:確かにそうかもしれません。向上心が高いかは分かりませんが、大切だと思っています。

尾崎:私も向上心は本当に大切だと思います。また、本日お話を伺う中で、「日本人として、酒井という名で岐阜で生まれて・・・」と仰っていましたが、「本質」に戻ることも、改めて大切なことだと感じました。
ものをクリエイトしていく仕事をしていく上では、向上心を持ち、本質まで深く考え、常に感覚を研ぎ澄ます必要がありますよね。

酒井様:そう思います。「時代と共に進化し続けないと限界値が見えてしまう」といったことにも通じますが、向上心はもちろんですが、本質について考えたり、感覚を研ぎ澄ますことは、新しいものを生み出し続ける為に重要なことですから。

お金を稼ぐことが、取引先とのいい関係に繋がる。ービジネスをする上で大切な視点

酒井様:その一方で、ビジネスだからお金をちゃんと稼いでいかないと、いい関係も成り立たないなとよく思うことがあります。

最近、縫製工場に行かせてもらうことも多く、その時に、直接思っていることを伝えると、向こうも意見を返してくれ、とてもいい関係を築けているな、と思います。でも、それは、こちら側がしっかりと、定期的に、ある程度のビジネスを成功させているからこそだ、と。「貢献してきたい」という話も、その上で成り立つことだと感じます。

なので、売り上げが上げられなくなったらどうしよう、という不安はいつもあります。

尾崎:アパレルのデザイナーの人で、酒井さんみたいな考えを持って取り組んでいる人は少ないような気がします。

酒井様:そうなんですかね。自分ではそう思ったことはなかったので、そんな風に言われると恐縮してしまいます(笑)。

尾崎:そうですか(笑)。でも本当に少ないと思います。

いまは、なかなか売り続けていくっていうのが難しい時代です。私たちも仕事をしているうえで、プレッシャーを感じることはいっぱいありますが、ブランドを守っていくという責任は、私たちには感じられないプレッシャーだろうと思います。ブランドに関わっている取引先もいっぱいあるわけですから。

「尖り」と「強さ」、「誇り」と「プレッシャー」。ーブランドへ携わる人へのメッセージ

尾崎:今のような、酒井様のスタンスは、何が原動力となっているんでしょうか。ブランドに携わる人へのメッセージも聞かせてください。

酒井様:特に、他社の人とコラボレーションの話をする時や、面接で新しい人を採用する時に思うのですが。

まず、私自身は、ブランドなのだから、ブランドらしくしなきゃいけない、と思っています。また、そもそもここはブランドで、このブランド名を背負っているのだから、尖っていなきゃいけないこともあると思っています。

ですので、このブランドで一緒に働いている人にも、このブランドで働いているっていう誇りとプレッシャーを感じていって欲しいですし、尖っていて欲しいですし、強くいて欲しい。周りの人たちにもそれを感じて欲しいですね。

尾崎:酒井様、本日は貴重なお話しありがとうございました。
ブランド名 PEARLY GATES
会社名 株式会社TSI
住所 東京都港区赤坂8-5-27 住友不動産青山ビル
事業内容 衣料品全般の企画・製造・小売り・卸及び輸出入
URL https://www.pearlygates.net/
担当者名 企画責任者 酒井昭征様
ご利用サービス アパレル資材卸販売 / 縫製OEM / 小物雑貨生産(ノベルティ制作) /

© CROPOZAKI inc.

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