お客様事例紹介｜洗濯の常識を覆すランドリーネット「スリーシックスティ」

クリアすべき課題・ご提案

量産化するために

一つ目の課題が、特許技術（特許公開番号：2020-168364）の最も重要な部分である、クロロプレーンにハニカム構造の穴をどのように空けるかでした。ご相談いただいた段階からデザインは決まっており、穴はレーザーで空けて試作をされていました。しかしレーザー加工で量産化すると時間も費用も掛かってしまうため、抜型を作成する方法に変更。抜型工場も「こんな抜型は作ったことが無い！」と言うような、ハニカム構造にたくさんの穴を配置した抜型を作ることになりました。また、クロロプレーン生地自体も特殊な生地で、厚みがあり伸縮性も高いので、縫製できる工場は限られます。試作から量産まで、対応していただける工場を探しました。

細かな仕様の調整

全体のデザインは決まっていたものの、長く使える製品にするため、細かな仕様の調整を繰り返しました。生地の縫い目を隠すバインダーの種類を検討したり、洗濯機の中でファスナーのスライダーが当たらないようファスナーガレージを付けたり、何度も試作を繰り返して製品化に至りました。

制作過程

使う生地に無駄が生まれないために

クロロプレーン生地はロール状ではなくシート状になっているため、取り都合を考えないで設計すると大きな端材が出てしまいます。こちらのランドリーネットは、できる限り生地に無駄が生まれないように、最大限生地を活かせるサイズで設計をしています。また、生地を抜いた後の小さな端材や丸いハニカム穴の抜きカスも全て集め、捨てずに保管しています。新しい製品開発で活用したいと考えているそうです。

完成したランドリーネット

テトラ型とトート型の2サイズ展開

ランドリーネットは、下着等の小物を洗うときに便利なテトラ型と、ニット製品やジーンズも入れることができるトート型の2サイズ展開です。

• ランドリーネット スリーシックスティ ラージ / LaundryNet 360° LARGE
• ランドリーネット スリーシックスティ スモール / LaundryNet 360° SMALL

こちらのランドリーネットの大きなポイントは、衣類同士の摩擦による劣化・毛玉の防止・型崩れの発生を最小限に抑えることができること。これにより、カシミアやフリンジ付きストールなど、今まで洗濯機では“洗うことができない”とされていた、多様なデリケート生地にもスペシャルケアが可能となる洗濯ネットです。

ランドリーネットの制作過程や裏側は、こちらのYouTubeでLIVRER様（洗濯ブラザーズ様）が紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

YouTubeはこちら

担当者後期

様々な課題を乗り越えて製品化へ

初めにご相談をいただいたとき「なんて画期的なランドリーネットなんだ！」と驚きました。家庭で洗濯できずクリーニングに出すのも面倒だなと思っていた衣類が、このランドリーネット一つで解決できる。この商品が量産化されたら喜ぶ人がたくさんいるだろうと感じ、その開発に携わることができたことを大変嬉しく思いました。

最初に直面したのは、厚みがあり伸縮性がある、縫製の扱いが難しいクロロプレーン素材に、さらにたくさんの穴を開ける、という仕様上の課題です。また開発品で試作を繰り返すため、これらの課題に対して開発からご協力いただける工場を探すのは難しいことでした。しかし、当社の強みである、取引先様の幅の広さを生かし、ご協力いただける先を見つけることができました。その後はLIVRER様のご要望と、工場様の実現可否の擦り合わせ、難しい場合は他の方法のご提案など、試作から量産まで伴走しました。

難しい仕様の開発品でも、ぜひ一度ご相談ください。

「こんな仕様もできるのだろうか？」という開発品も、ぜひ一度ご相談ください。当社の製品化サポート事業では、アパレル業界以外の方の開発品も積極的にサポートしております。こんなふうにしたい、といったアイデアベースからでも、ヒアリングを重ね、アイデアを具現化、試作からその後の量産まで伴走しております。

依頼先でお困りでしたらまずは、お気軽にご相談ください。

事例	新しいランドリーネットの試作・製品化サポート
お客様名	株式会社バレル（LIVRER） 様
ご予算	量産前提にて、試作品制作～お見積りいたします。
ご利用サービス	縫製OEM / 製品化サポート /