
日本の伝統技法『引き染め』を世界へ。世界最大の上海生地見本市Intertextile Shanghai21’出展での、ダウンジャケット製品開発
株式会社クロップオザキ(自社) マーケティング・新規開発チーム
今回の事例
引き染めの生地を使用したダウンジャケット
このプロジェクトについて
クロップオザキが毎年出展している、中国上海で開催される世界最大のアパレル生地の見本市”Intertextile Shanghai”、2021年は、日本の伝統技法”引き染め”の良さを中国をはじめ海外の方に知っていただくために、引き染めの生地を使ったダウンジャケットを制作し出品しました。今回は、日本の伝統技法「引き染め」と、試作品制作秘話~見本市での様子などをご紹介いたします。
※毎年上海で開催される、IntertextileShanghai。クロップオザキも毎年出展している。(画像出典:Showbase.comより)
プロジェクト概要
- 開発製品:日本の伝統技法「引き染め」を使用したダウンジャケットの開発
- 普及対象:引き染め
- 目的:引き染めの海外普及と認知拡大
- 対象イベント:Intertextile Shanghai 2022
- 担当:マーケティング・新規開発チーム
開発経緯
引き染めとは?
”引き染め”とは、日本古来の伝統技法で、一点一点工場で職人の方が施す手染めです。
※画像出典:Kyoto Traditional Culture Innovation『職人interview #39 引き染め|イメージを決定付ける』より
熟練した技術が必要で、独特な擦れや滲みが味を出します。また、手作業の為、個体差が出るのも特徴で細かく丁寧な仕事が日本らしい技法です。
※画像出典:Kyoto Traditional Culture Innovation『職人interview #39 引き染め|イメージを決定付ける』より
ですが、その技法は、中国をはじめ、海外ではまだ知られていません。
引き染めに新しい付加価値を提案できないか
そこで、この引き染めの良さを中国の方をはじめ海外の方に広く知っていただくために、単に生地を紹介するのではなく、来場者が商品展開を想像しやすいよう、展示館の提案用に試作品を制作し、出品することにしました。
ダウンジャケットとの組み合わせで新たな付加価値提案を
様々なアイデアが出ましたが、日本の伝統技法と和装とはかけ離れたアメリカ発祥のダウンジャケットを組み合わせることで、来場者の注目を集めるとともに、新たな付加価値を提案できると考え、ダウンジャケットに決定しました。
制作
CGを使い、デザイン・検討を繰り返し試作品を完成
引き染めのデザインポイントをどの部分に持ってくるかで、引き染めの魅力も、ダウンジャケットそのものの魅力も大きく変わってしまいます。ですが、いくつも試作品は作れません。そこで、いくつかのデザイン案をCGを描いて確認。社内で検討を繰り返し、ようやく、試作品が完成しました。
完成したダウンジャケット
表面
腕、胴体のグラデーションのラインが一直線に見えるようデザインしたことで、全体に統一感と一体感が生まれました。
側面
側面から見ても、腕とボディのグラデーションにずれなく綺麗な仕上がりに。
裏面
背中面は、生地を占める面積が大きいので、引き染めのグラデーションがきれいに見えるよう大胆に配置。インパクトのダウンジャケットに。
展示会での反応とその後の展開
来訪者の関心を集めることに成功、その後も上海クロップで販促に活用するなど、引き染めの魅力普及に貢献
Intertextile Shanghaiでは、日本の伝統技法とダウンジャケットの融合ということで、来訪者の関心を集めることに成功しました。 また展示会終了後も現地法人の上海クロップ社でも、引き続き提案品として営業時に持参しながら、日本産生地の販促を継続。展示会用に作ったダウンジャケットは、現在も”引き染め”の魅力普及と販促に貢献しています。
新しい付加価値の提案ならクロップオザキへ
クロップオザキでは、伝統技法や新しい技術を使った製品の魅力をお客様に知っていただく為に、提案品を制作し、実演型でご提案しております。
自社の技術の魅力を伝えたい、こうした技術を用いて製品を作りたい、新しい付加価値を打ち出したい、といったことで、お困りのことがございましたらお気軽にお問い合わせください。
※今回ご紹介した引き染め、並びに製品に関するお問い合わせは随時承っております。お気軽にお問い合わせください。
事例 | 引き染めの海外普及を目的とした、ダウンジャケットの製品開発 |
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お客様名 | 株式会社クロップオザキ(自社) |
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