2026年5月20日(水)に織田ファッション専門学校さまにて、「付属とボタン、ファッション業界とサステナブル」をテーマに講義とブローチ作りのワークショップを行いました。本記事では当日の様子をレポートしていきます。

ボタンの講義の様子
付属とは?
講義の冒頭では、アパレル業界における「付属」についてご説明しました。それから、製品の写真を見ながらどのような付属が使われているかをグループで考えていただきました。積極的に意見を出し合ってくださり、ワークシートはあっという間に付属の名前で埋められていきました。発表では、ファスナーやドットボタンに加え、ドローコードやDカン、ゴム、裏地など細かな視点からの共有もありました。普段から服に興味を持ち、専門的に学ばれているからこその着眼点に私たちも感心させられました。
付属屋とは?
続いて、付属の種類の多さについてもご紹介しました。ファスナーテープの色が582色もあることや、スライダーにも多くのバリエーションがあることをお伝えすると、驚く学生さんもいらっしゃいました。こうした多種多様な付属を取り扱い、最適な提案を行う存在として私たち「付属屋」があることについてもお話させていただきました。
ボタンについて
今回は、付属の中でも「ボタン」に焦点を当てて講義をしていきました。貝ボタン・水牛ボタン・ナットボタンといった天然素材のボタンと、それらに似せて作られたイミテーションボタンを実際に手に取っていただき、まずは見た目や質感から分類していただきました。それから、それぞれの原料や製造方法について動画を交えながら解説しました。学生の皆さんは熱心にメモを取りながらお話を聞いてくださり、素材見本シートに丁寧にボタンを貼り付けていました。サンプル帳や原料も実際にご覧いただき、「かわいい!」「写真を撮ってもいいですか?」といった声や、水牛の角を見て驚かれる様子も見られ、視覚的にも印象に残る時間となりました。
本物のほうが良いというわけではなく、イミテーションにはコスト面や品質の均一性、取り扱いやすさといったメリットがあることもお伝えしました。用途に合わせたボタン選びの重要性を感じていただけたのではないかと思います。

学生さんがメモを取る様子
その他のボタンについて
貝・水牛・ナットボタン以外にも、木ボタン、革ボタン、カゼインボタン、クルミボタンなどもご紹介しました短い時間ではありましたが、ボタンの多様性を幅広く知っていただく機会となりました。
ワークショップ(ボタンでブローチを作ろう)

ブローチ作りの様子
ボタンの知識をつけていただいたところで、講義の後半には実際にボタンに触れて楽しんでいただけるブローチ作りのワークショップを行いました。各テーブルに置かれた多くののボタンからお気に入りを選んでいただき、世界に1つだけのブローチを作っていただきました。学生の皆さんは夢中になって取り組み、それぞれ個性豊かな作品が完成しました。楽しそうに取り組む姿を見ることができて、私たちも嬉しかったです。

学生の皆さまの作品
ファッション業界とサステナブル
講義の最後には、ファッション業界とサステナブルについてお話しました。現在問題となっている服の大量生産・大量廃棄や、その背景について説明するとともに、「服を購入する際に何を重視するか」という問いかけも行いました。学生の皆さんからは、「サイズ」「シルエット」「デザイン」など服飾学生さんらしい回答が挙がり嬉しくありましたが、実際は「価格」を重視する消費者が多い現状についても共有しました。現在のアパレル業界と消費者の傾向についての理解を深めていただけたのではないかと思います。また、日本国内で進められている適正量を生産することや、環境に配慮した素材を使う取り組みについてもお伝えしました。

サステナブルの講義の様子
講義を終えて
講義後には、「あまり考えたことの無い付属だったが、もっと知りたいなと思った」「付属品にも目を向けて服作りをしていきたい」「今後するであろう就職、入社後の知見になりました」「ボタン集めしてみようと思いました」といった感想をいただき、学生の皆さんに新たな視点を提供できたことを大変嬉しく思います。
学生さんの多くがアパレル業界で活躍することを希望されており、今後持続可能なものづくり、アパレル業界を共に作っていきたいなと思いました。今回の講義を通じて、付属までこだわりながら、より豊かな服作りやファッションを楽しんでいただけると嬉しいです。